配分額 *注記 |
7,300千円 (直接経費: 7,300千円)
1998年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1997年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1996年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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研究概要 |
本研究では,カテーテルを用いた血管内治療を対象とする遠隔医療システムを実現することを目的とし,その最重要要素となる,カテーテル先端に装着可能な超小型力センサ(マイクロ力覚センサ),操作者を支援するための視覚支援手法,力感覚呈示手法について提案,試作,および評価を行った. 試作したマイクロ力覚センサの大きさは直径1.6mm長さ12mmで,優れた直線性と感度を持っている.このセンサの生体内での動作を確認するために犬を用いて動物実験を行い,生体内でも動作し,正確に血管との接触力を測定できることを確認した.また血管壁に接触していないときには血圧センサとして動作することも確認した. 視覚支援手法は,手術時に使用されるX線カメラの画像から血管とカテーテルの幾何学的関係が理解しにくいことに着目し,作業に最適な視点(カメラ)位置を自動的に計算し,その位置にカメラを移動させるアルゴリズムである.これにより,操作者は視点選択の煩わしさから解放され,カテーテルの操作に専念できると考えられる.またこの手法を,CGを用いたカテーテル操作シミュレータ上で実現し,これを用いて光ファイバーとATM交換技術を用いた高速・広帯域通信網上で遠隔操作実験を行い,有効性を確認した. 力感覚呈示手法は,複数のセンサ出力をオペレータに分かるように力覚呈示するとともに,マスタデバイスのインピーダンスをスレープ側の状況にあわせて変化させ(VIC),その時々の操作に最も適した抵抗力をオペレータに呈示するものである.これによりスレーブ側の力情報と環境情報の両方を力覚呈示できると考えられる.また提案した手法の有効性を示すためにいくつかの実験を行い,有効性を示した.
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