研究課題/領域番号 |
08455151
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
原 徹 法政大学, 工学部, 教授 (00147886)
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研究分担者 |
佐藤 政孝 法政大学, イオンビーム工学研究所, 助教授 (40215843)
山本 康博 法政大学, 工学部, 教授 (50139383)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
700千円 (直接経費: 700千円)
1997年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 水素イオン / シリコン / SOI / デラミネーション / 薄膜 / イオン注入 / はく離 / LSI / ハクマク |
研究概要 |
水素イオン注入によるシリコンおよび炭化珪素結晶の薄膜デラミネーションの基礎的な現象について実験を行い、期間内に下記の点を明らかにした。 1)水素イオン注入によりシリコンおよび炭化珪素結晶中に導入されるダメ-ジ濃度および深さ分布をRBS(ラザフォードバックスキャッタリング)、透過電子顕微鏡などによる測定とモンテカルロシミレーションから求め、以下のデラミネーション現象との関係を明らかにした。 2)この結果をもとにシリコンへの水素イオン注入を異なったエネルギー、注入量で行い、薄膜デラミネーションが発生する深さおよび注入条件を明らかにした。デラミネーションには5×10^<16>イオン/cm^2以上の水素注入量が必要で、この注入量は加速電圧には強く依存しないことを明らかにした。この実験結果は論文に発表され、デラミネーション法によるSOI (Silicon on insulator)ウエーファ作製に必要なデータとして広く活用されるようになった。 3)この水素イオン注入シリコン層のアニールを行い、薄膜のデラミネーション発生に必要なアニール条件を明らかにした。この結果は短時間のアニールでは500℃以上のアニールが必要であるが、アニール時間を長くすることにより、デラミネーション温度を400℃まで低減できることを明らかにした。またこのデラミネーションの発生に必要な、欠陥、ひずみの集中、緩和現象についても明らかにした。 4)水素イオン注入による炭化珪素のデラミネーション現象についても観測を行い、この結晶はシリコンに比べ高い2×10^<17>イオン/cm^2以上の注入量が必要なことを明らかにした。 5)これらの研究成果はSOIウエーファ作製の基礎データとして広く活用され、工学的な成果も大きい。
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