研究課題/領域番号 |
08455154
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 理化学研究所 |
研究代表者 |
岩井 荘八 理化学研究所, 半導体工学研究室, 先任研究員 (40087474)
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研究分担者 |
目黒 多加志 理化学研究所, 半導体工学研究室, 副主任研究員 (20182149)
一色 秀夫 電気通信大学, 電気通信学部, 助手 (60260212)
青柳 克信 理化学研究所, 半導体工学研究室, 主任研究員 (70087469)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
7,600千円 (直接経費: 7,600千円)
1997年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1996年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
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キーワード | 原子層成長 / 有機金属気相成長法 / 準結晶 / GaAs / 原子層超格子 / X線回折 / フィボナッチ数列 / 自己停止機構 |
研究概要 |
本研究では、単原子層超格子に従来の結晶のような周期的並進秩序的な構造ではなく、フラクタルに代表される準周期構造等の変調周期構造に着目し、原子層成長(ALE)法による超格子構造への周期変調の導入とそこで発現する基礎物性評価、及びその新機能材料としての可能性の探求を目的とする。本研究の成果は以下のとおりである。 (1) 短周期超格子構造における原子層オーダー制御技術の確立:ALE成長法により(GaAs) m(GaP)n系及び(AlP) m(GaP)n系の単原子層超格子の作製に成功した。また単原子層超格子における原子層相互拡散についての評価を行った。 (2) 周期構造変調超格子構造の作製:ALEを用いてGaAs/GaP系、GaP/AlP系周期構造変調単原子層超格子(短周期、準周期、ランダム、多重周期)の作製を行った。特に準周期構造としてフィボナチ配列を用いた超格子の作製を行った。 (3) 周期構造変調超格子のX線構造解析:X線回折パターンから準周期超格子は自己相似性と言うフラクタル特有の構造を持っていることが証明された。またこれらの回折パターンは設計した格子構造の解析結果(高速フーリエ変換)と良い一致を示した。一方X線反射率測定では周期構造を制御することにより反射波長の制御が可能であり、X線ミラーへの応用が可能であることが示された。 (4) 周期構造変調超格子における電子状態の光学的評価:フォトリフレクタンス(PR)測定の結果から準周期超格子ではフラクタル構造に起因する特異なサブバンド構造が観測された。この結果からALEを用いて結晶を格子または原子オーダーで変調することによりその電子状態の制御が可能であると予測できる。 (5) X線多層膜ミラーへの応用:周期構造変調超格子のX線ミラーへの応用を検討した。X線ミラーで要求される化学結合長以下(1原子層以下)の膜厚制御性に対して、周期長の異なる複数の周期を重ねあわせる多重周期構造を用いることにより任意のX線波長の反射を可能にすることを示した。
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