研究課題/領域番号 |
08455177
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
情報通信工学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
佐藤 亨 京都大学, 情報学研究科, 教授 (60162450)
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研究分担者 |
笠原 禎也 京都大学, 情報学研究科, 助手 (50243051)
木村 磐根 大阪工業大学, 情報科学部, 教授 (00025884)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
1998年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1997年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1996年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 地下探査 / 高分解能レーダー / レーダー信号処理 / 離散モデルフィッティング法 / 不均質媒質 |
研究概要 |
本研究は、申請者らがこれまで地下探査レーダー信号処理のために開発してきた離散モデルフィッティング法に基づき、対象をレーダー波長規模の物体に制限することにより、再現画像の安定性と分解能を両立させた解析手法を開発することを目的とする。申請者らによるものを含めて、この種のパラメトリックな手法では個々の対象毎にさまざまなモデルを構築する必要があり、開発に多大な労力を必要とした。本研究では電波散乱の順問題のために開発された各種の手法を統合的に利用し、大きさが波長程度に限定された対象に関する逆問題を反復的に解く、一般性のあるアルゴリズムの開発を目標とした。 本研究で用いた解析手法は、モデル化された物体からの散乱に関する順問題を解き、得られた推定観測波形と実際に観測される波形とを比較することによりモデルを改良し、これによって逆問題を解く手順による。従って最初に問題となるのは、物体のモデル化と散乱波の計算手法である。特に散乱波の計算はモデルの反復改良において極めて多数回の計算が必要となるので、高精度な計算と共に高速性が重要である。 まず平成8年度には、これまでの方法の適用対象が無損失媒質に限定されていたことを改善するため、今年度はアルゴリズムを拡張して、分散・損失性媒質中のターゲットの形状推定を行った。 9年度は、これまでの方法の適用対象が2次元問題に限定されていたことを改良するため、3次元点状物体に適用できるようレントレイシングアルゴリズムとモデルフィッティングアルゴリズムの拡張を行った。また、初期値推定における不要信号の除去性能を向上させるため、地下探査レーダー画像の特徴を考慮して2次元放物型ウェーブレット変換を提案し、これを用いた雑音除去法を開発した。 最後に10年度には、レイトレイシングアルゴリズムとモデルフィッティングアルゴリズムの拡張をさらに進め、3次元有限寸法物体の形状推定のための改良を行った。
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