研究課題/領域番号 |
08455193
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
計測・制御工学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
古田 勝久 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 教授 (10016454)
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研究分担者 |
星野 康子 東京工業大学, 工学部, 教務職員 (30251648)
古賀 雅伸 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 助手 (90251644)
星野 祐 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 助手 (10242281)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
1997年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1996年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
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キーワード | 可変構造制御 / スライディングモード / 離散系 / スライディングセクター / 入力振幅制御 / 離散型VSS |
研究概要 |
1.状態方程式の構造は既知であるが、パラメータが未知の場合にはスライディング上で安定になるようなスライディングモードを決めることができない。本研究では1入力1出力系において安定なスライディングモードを適応的に同定する方法を提案した。 2.制御対象の入出力しか測定出来ない場合において、スライディングモード上では、H_∞制御と同等な制御を与える動的補償器の設計法を確立した。 3.可変構造制御入力の振幅は、実際問題では、与えられる有限の大きさしかとれない。この場合安定化できる状態空間の中の部分集合を求める方法を与えた。この研究で従来超平面は状態変数の線形結合で設計したが、状態変数の非線形な関数で求める方が安定な部分空間を広くできることを明らかにした。 4.応用に関する成果は、これまでに開発されてきた離散系のVSS制御系の設計と解析用のCADを改良したことである。これを用いて離散系の制御の数多くの応用研究を行なった。特にこれらの成果は、学会で発表した。 5.これまで古田らが提案してきた回転型の倒立振子モデルを改良し、不確定性を含むモデルを作り、離散型VSS制御系に応用した。その結果、従来の線形制御に比べて簡単で頑強な制御系を構成できることが明らかになった。 6.これまでのスライディングモードの代わりに、その中では、ノルムが時間とともに減少するスライディングセクターを定義した。このことにより、連続システムと離散システムの両方に対して有効な可変構造制御が定義でき、これらを統一的に取り扱えるスライディングモード制御を考えることができた。特に、スライディングセクターは離散系のサンプル時間が長くなるにつれ、小さくなることを示した。これらをまとめた論文を準備中である。 7.離散型VSSを用いた適応制御に関する研究に、これまでの成果を適用することができた。 8.連続システムとこれを離散化することにより得られる離散システムに対する可変構造制御の統一的な制御系の設計法を2次形式の評価関数を最小にする最適制御に基づいて与え、2次安定化との関係を明らかにした。さらにその頑強性を明らかにした。ここでも、サンプル時間とともに頑強性が劣化することを示した。
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