研究課題/領域番号 |
08455239
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
土木環境システム
|
研究機関 | 京都大学 (1998) 東京工業大学 (1996-1997) |
研究代表者 |
中村 良夫 京都大学, 工学研究科, 教授 (70010783)
|
研究分担者 |
橋本 健一 (株) 南條設計室, 研究員 (30262273)
|
研究期間 (年度) |
1996 – 1998
|
研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
|
配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1998年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1997年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | 河川後背湿地 / 沼地環境 / 環境復元 / 地域計画 / 空間計画 / GIS / 河川 / 沼 / 後背沼地 / 景観 / 地形 / 地名 / 集落 / 環境システム / 近自然工法 |
研究概要 |
かつて、日本の国土には無数の沼地が存在し、河川環境との相補的関係を保ちながら表裏一体の自然環境、生態環境を形成するとともに独自の文化を育んでいた。近年ウォーターフロントアメニティが見直され水辺環境に注意が払われる一方、地域計画の中での沼の環境のあり方や文化的位置付けについては十分な研究が行われているとは言えない。以上の背景を踏まえ、本研究では沼環境と地域生活との関わりを歴史的に検証すると共に、環境の復元をを通じた地域計画のあり方についての検討を行った。 ケーススタディの対象地には、現茨城県古河市近郊を選定し、地域空間の成り立ちを多層的に捉えるGISの分析枠組みを用いて地形環境、生活環境、文化環境の通史的変容を個別に捉えた。それぞれの粋組みには、地形及び植生・土地利用・集落立地・主要街路構造・農業・漁業・産業・余暇活動・地名の8つの分析項目を設け、各項目について渡良瀬川河川改修が行われる以前の明治初期より現在に至るまでの変容を、地図による検証、地域史料調査、ヒアリング調査により明らかにした。 更に、これらの空間諸相の相互関係を明らかにすることにより、沼地消失前後での地域空間の成り立ちの違いを明らかにした。併せて、かつての河川後背湿地環境に見られた、多様な空間諸相による空間の重層的意味付けを示し、これら空間諸相相互の結びつきの再生を地域計画上の課題として示した。 最後に、以上の結論を踏まえ、沼地環境の復元と重層的空間諸相の再現・断片化して残された地域遺産相互を結び合わせた地域空間計画・空間諸相の新たな結びつきに着目した空間計画、の3点を設計・地域計画上の目標として設定し、試験設計・計画を通じた実施上の検討を行った。
|