研究課題/領域番号 |
08455241
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
土木環境システム
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
米田 稔 京都大学, 工学研究科, 助手 (40182852)
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研究分担者 |
堀内 将人 大同工業大学, 建設工学科, 助教授 (00157059)
森澤 眞輔 京都大学, 工学研究科, 教授 (50026340)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
1998年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1997年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1996年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 阪神淡路大震災 / 大火災 / 重金属汚染 / ケミカルフォールアウト / 土壌汚染 / フィールド調査 / 相関分析 / 経時変化 / 震災影響 / 主成分分析 / フイールド調査 |
研究概要 |
阪神淡路大震災に起因する火災や野焼きなどによって、被災地域の公園土壌が重金属によって汚染された可能性を調べた。本研究では、被災地域の公園土壌における重金属の動態に着目し、特に土壌表層に降下した重金属がどのような挙動を示すのかについて解明し、かつ神戸の土壌サンプルについて経年的に様々な抽出法で調査を行うことにより、被災地区の公園土壌についての震災影響の有無を明らかにすること、及び、汚染があったと考えられる元素を特定することを試みた。その結果、以下のような結論を得た。 1)模擬酸性雨を用いた実験結果から、いくつかの金属について、経時的に交換態抽出法で抽出されにくい形態、塩酸で抽出されにくい形態、さらに硝酸でも抽出されない形態への変化が起きていると考えられた。 2)震災による火災の影響が大きかった長田地区で高濃度を示す元素としてZn,Sbが挙げられた。この2つの金属の最大濃度は、横浜市や京都市のサンプルの最大値よりも数倍大きいものであり、震災影響が示唆された。他にも比較的高濃度を示す地域が存在する重金属が存在したが、通常の都市活動による汚染等の影響や土壌の質の影響により抽出量に地域差がでた可能性も考えられた。 3)公園土壌からの抽出量の元素間相関係数の経年変化を求めたところ、Cr-Cu、Cr-Pb、Mn-Co、Co-Cu、Co-Zn、Co-Pb、Cu-Cd、Cu-Pbについては経年的に相関が減少する傾向を示し、逆にMn-Cu、Mn-Zn、Mn-Cd、Mn-Pbについては経年的に相関が増加する傾向が見られた。これらは震災による汚染後、土壌中でのゆっくりした再分配により相関関係が変化していった可能性がある。このことはこれらの元素の相関パターンのクラスター分析結果からも考えられた。 4)本研究で得られた結果は、震災後の大気中や雨水中重金属濃度の増加傾向に一致したものであった。
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