研究課題/領域番号 |
08455264
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
建築構造・材料
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
谷池 義人 大阪市立大学, 工学部, 教授 (00111980)
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研究分担者 |
西村 宏昭 (財)日本建築総合試験所, 室長
岡南 博夫 大阪府立工業高等専門学校, 建設工学科, 教授 (20111924)
谷口 徹郎 大阪市立大学, 工学部, 助手 (30231418)
木内 龍彦 大阪市立大学, 工学部, 講師 (30112527)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
1997年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
1996年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | POD解析 / 淀み点 / 円錐渦 / スイッチング / 可視化風洞実験 / 風圧測定実験 |
研究概要 |
平成8年度は、立方体と正方形屋根面のみの2種類の模型を対象とした可視化風洞実験を行い、ストロボ発光装置とレーザー光線発光装置を用いて、屋根面上に形成される渦の構造について調べた。その結果、屋根面のみの模型上には、既往のデルタウィング上の流れ場に関する研究で示されているものと同様に、一対の安定した円錐渦が見られた。しかし、立方体屋根面上には、どちらか片方にしか渦が存在せず、おおむね交互に渦の位置が入れ替わる、いわゆるスイッチングという現象が起こっていることを発見した。このスイッチングが屋根面上の瞬間的な風荷重の増大と密接に関係していると考えられる。 平成9年度は、壁面上にある淀み点と円錐渦の関係を調べるために、風向が屋根面対角線方向からわずかにずれた場合の可視化風洞実験を行った。その結果、屋根面上の円錐渦は、淀み点の存在する側に常時存在することを確認した。次に、屋根面および壁面に計96点の測定孔を設けた模型を用いて、各測定孔に作用する風圧を全点同時測定を行った。得られた結果についてPOD解析(Proper Orthogonal Decomposition)を行い、模型に加わる風圧力の組織的な構造を調べた。その結果、屋根面が水平な場合、壁面と屋根面について、それぞれ逆対称となるモードが約65%の寄与率を示した。このモードは、壁面と屋根面で符号が逆になっている。この結果を、前述の可視化実験結果と合わせて考慮すると、一方の壁面に淀み点が形成されると、それと同じ側に円錐渦が形成される。その結果他方の屋根面風上側稜線から剥離した流れが、円錐渦に吸い込まれることにより流速が増し、円錐渦が形成されていない側の屋根面負圧が大きくなる。このように、屋根面上に形成される円錐渦のスイッチングと壁面上に形成される淀み点の位置が密接に関係していることを明らかにした。
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