研究課題/領域番号 |
08455289
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
金属物性
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
白井 泰治 大阪大学, 工学部, 教授 (20154354)
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研究分担者 |
西谷 滋人 京都大学, 工学研究科, 助手 (50192688)
荒木 秀樹 大阪大学, 工学部, 助手 (20202749)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
1997年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1996年度: 5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
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キーワード | 原子空孔 / 陽電子消滅 / 金属間化合物 / 格子欠陥 / 構造欠陥 |
研究概要 |
化学量論組成からのズレに依存した構造欠陥の存在が報告されてきたB2型規則合金にまとをしぼり、陽電子消滅法により原子空孔濃度の測定を実施した。温度による空孔濃度変化の計測に加え、化学量論組成からのズレによる空孔の有無とその形成条件についても測定を進めた。本研究の成果はは以下のように要約される。 1. B2金属間化合物NiAl中では、構造的空孔が化学量論組成やNi過剰側にも存在することが明かとなった。さらに、組成によっては複空孔の存在が示唆された。 2. B2金属間化合物CoAl中でも、構造的空孔が化学量論組成とその両側にも存在すること,組成によっては空孔の存在する副格子が変化することが明かとなった。 3. B2型金属間化合物CoTi中では、Ti-rich側では化学量論組成からのズレによる組成的空孔が存在することが見い出された。一方Co-rich側では低温では構造空孔は存在しないが、およそ0.4Tmという低温から熱平衡空孔による陽電子寿命の上昇がみられることを見い出した。さらに空孔形成エンタルピーを評価した。またB2規則相FcAlと同様、熱平衡空孔が極めて抜けにくいことを明かにした。 4. B2型規則相NiTi中では、構造的空孔が化学量論組成やNi過剰側に存在しないことが示唆された。 5. 超高温耐熱材料として有望なMoSi_2、CoSi_2中では、化学量論組成からのズレによる組成的空孔が存在しないことが見い出された。 これらの結果に基づき、金属間化合物や規則・不規則合金中の組成的空孔の有無や熱的空孔の形成エンタルピー等を系統的に明かにした。
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