研究課題/領域番号 |
08455364
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
反応・分離工学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
梶内 俊夫 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (30016555)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
7,800千円 (直接経費: 7,800千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1996年度: 6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
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キーワード | 水性二相系 / タンパク質粗分離 / 温度依存性 / PH依存性 / 疎水性 / 二段階分配法 / 反応性水性二相系 / 機能性水性二相系 / pH依存性 / タンパク質 / 酵素 / 感温性水性二相系 / 分離精製 / 2次転移点 / バイオプロダクツ / 二段階抽出 / タンパク質分離 / 曇点 |
研究概要 |
バイオプロダクツの粗分離操作の一つである水性二相分配系は、温和な条件下での分離が可能であることから注目を集めているが、本研究では、より機能性を持たせた分配系の開発を目的とした。機能性としては、目的成分に対して選択性を有すること、分配後の回収を考慮して、分配に対するpH依存性が高いこと、操作温度に敏感であることの3点に着目した。それらの達成のためには、二相系を構成する水溶性高分子および塩の組合せが要点となるが、高分子として、アルキレンオキサイドと無水マレイン酸の交互共重合体を、塩としてリン酸カリウムを用いる、新規の二相系を開発した。この、水性二相系について種々のタンパク質(酵素)の分配実験を通じて以下の結果を得た。 1) 目的物質に対する選択性:高分子中のマレイル基は水溶液の状態で解離するが、pH8以上、温度4℃以下では解離を制御することができる。この条件で、タンパク質のアミノ残基と反応が可能であり、この反応性を利用して、本来、親水性で塩相に分配する傾向のある酵素を高分子相側に分配することができた。具体的には、セルラーゼ生産場から、この方法を用いて、セルラーゼを選択的に回収できた。 2) pHに敏感な分配挙動:両性である酵素の分配挙動は酵素自身の等電点pHと密接に関連するが、新規の二相系はマレイル基の解離性およびリン酸塩の解離性が合わさって、生成二相間の性質を制御でき、pHを変化させることにより目的物質の分配を従来の系より自由に変えることが可能になった。 3) 分配挙動の温度依存性:アルキレンオキサイド鎖の組成と高分子の疎水性の関係を利用して、低温で分配した後、高分子相を取出し、それを昇温し二次臨界温度によって相分離する、2段階分配相を開発できた。
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