研究課題/領域番号 |
08455370
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
触媒・化学プロセス
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
辰巳 敬 東京大学, 工学部(試), 助教授 (30101108)
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研究分担者 |
戴 連欣 (載 連欣) 東京大学, 工学部(試), 助手 (90262071)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1997年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | 水素化脱硫 / モリプデン触媒 / ニッケル触媒 / ゼオライト / イオン交換 / クラスター / メチル基転位 / 脱メチル / モリブデン触媒 |
研究概要 |
ゼオライトの酸性を利用することにより、軽油中の難分解硫黄化合物として知られるジメチルジベンゾチオフェン類なかでも4,6-ジメチルジベンゾチオフェンの脱硫反応性を脱メチルもしくはメチル基転位反応を経由して向上させることを意図した。モリブデンの硫化物クラスター錯体のうち立方体の一頂点が欠けた不完全キュバン型モリブデン硫化物クラスター〔Mo_3S_4(<HO>___2)_9〕Cl_4およびNiを取り込んだ混合金属のキュバン型クラスターをゼオライトにイオン交換的に担持した触媒を調製した。担体としてはイオン交換能を有するゼオライトと対照実験としてのアルミナを用いた。〔Mo_3S_4(<HO>___2)_9〕Cl_4を種々のゼオライトにイオン交換により担持することができ、12員環細孔ではあるが、その大きさがやや小さいことと一次元細孔であるL型やモルデナイトはイオン交換の進行度が小さく20%程度であった。ベンゾチオフェンをモデル化合物として水素化脱硫反応を行ったところ、担持率が小さいにもかかわらず、L型に担持した触媒が高い水素化脱硫活性を示すことが分かった。しかし、同じ金属担持率で比較するとNiS-MoS_2/アルミナ触媒よりもNi-Moクラスター/KL触媒は活性が低かった。ところが、4,6-ジメチルジベンゾチオフェンの脱硫反応性ではNi-Moクラスター/KL触媒の活性はNiS-MoS_2/アルミナ触媒よりも優れていることが分かった。これは触媒の酸性により脱メチルならびにメチル基転位反応がおこった。生成物分布から、原料が反応性の高い化合物に転化されたため水素化脱硫転化率の向上がもたらされたものと結論した。
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