研究課題/領域番号 |
08455375
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
触媒・化学プロセス
|
研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
阪田 祐作 岡山大学, 工学部, 教授 (70032951)
|
研究分担者 |
UDDIN Md.Azh 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 助手 (70263613)
武藤 明徳 岡山大学, 工学部, 講師 (00174243)
|
研究期間 (年度) |
1996 – 1997
|
研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
|
配分額 *注記 |
7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
1997年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1996年度: 6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
|
キーワード | 炭素熱還元 / ナノ金属化合物-炭素多孔質複合体 / イオン交換樹脂 / おが屑 / 細孔構造制御 / 分子状酸素活性化酸化触媒 / 高活性低劣化触媒 / 高弾力性無機・有機複合体 / 炭素熟還元 / 熱還元 / 多孔質炭素 / 細孔構造 / 吸着 / 触媒 |
研究概要 |
本研究の研究成果の概要は以下の通りである。 (1) イオン交換樹脂内の金属イオンの高分散性に着目し、これを窒素ガス中で熱処理することにより、Ni、Pt、W、Cu、Zn、Ti等のnmレベルの微粒子状金属ならびに金属化合物が炭素多孔質中に高分散状態で埋め込まれた触媒を調製できることを証明した。 (2) 炭素前駆体としての陽イオン交換樹脂や陰イオン交換樹脂、キレート樹脂などの樹脂種と、N_2、H_2-N_2、NH_3-H_2-N_2などの熱処理時の雰囲気ガス種、処理温度の組み合わせ条件を選ぶことにより、例えばWの場合では、酸化物や金属、窒化物および炭化物を選択的に炭素多孔質中に分散できることを明らかにした。 (3) Ni、Co、Feの場合、炭素中に金属状態で分散し、処理温度・時間・雰囲気ガスの条件を選ぶことにより、直径が約4-7nmの均一細孔を持つ特異的なメソポア炭素多孔体を合成できることを見出した。また、触媒や吸着材として細孔構造、ガス吸着特性を検討した。 (4) 本研究で調製した金属化合物高分散炭素多孔体は、触媒活性に富み、選択性が高く、低劣化性であるなど触媒として非常に好ましい特性を示した。特に、分子状酸素の活性化に効果があり、ベンゼンの液相酸化およびオレフィンの選択的酸化に優れた触媒特性を示した。 (5) W、Mo、Feなどの酸化物、炭化物、窒化物などの高硬度ナノ微粒子を炭素多孔体質に高分散させたナノ金属化合物-炭素多孔質複合体は、弾力性に富む特性を有し、また特異な電磁挙動(保磁力)を示した。 本法は、イオン樹脂のほか、バイオマス(おが屑)も炭素原料として適用可能であることも見出した。おが屑に硝酸銅と硝酸亜鉛の混合水溶液を含浸後、炭化処理し、ナノレベルのCuとZnOが炭素多孔質中に高分散した炭素系触媒を調製した。CO_2の水素化によるメタノール合成反応に適用したところ、活性炭を溶液含浸する従来法により調製した触媒に比べ、高活性でかつ低劣化性で長時間使用可能な優れた触媒特性を示した。
|