研究課題/領域番号 |
08455400
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
工業物理化学
|
研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
彌田 智一 東京都立大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90168534)
|
研究分担者 |
鈴木 剛彦 東京都立大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (50087300)
河合 是 東京都立大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (00087298)
長井 圭治 (財)神奈川科学技術アカデミー, 橋本プロジェクト, 研究員 (30280803)
|
研究期間 (年度) |
1996 – 1997
|
研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
|
配分額 *注記 |
7,600千円 (直接経費: 7,600千円)
1997年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1996年度: 5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
|
キーワード | 混合原子価状態 / 機能性イソニトリル / 多核金属錯体 / スピン集団系 / プルシアンブルー / ソフト-ハード磁性転移 / ポルフィリン / 相転移 / ポルシアンブルー / プルフィリン / 分子性磁性 / 一次元白金錯体 / 結晶磁気異方性 / 多核シアナイド金属錯体 |
研究概要 |
本研究目的は、混合原子価状態が興味深い固体物性の発現に重要な役割を果たしているシアナイド架橋多核金属錯体高分子を対象に、機能性イソニトリル配位子の置換による誘導化を計り、その電子状態を反映した電気的・磁気的物性を制御することを目的とする。これまでに、本研究者らは、複数の刺激応答単位を合わせ持つMulti-mode Chemical Transducerの考え方をフォトクロミズムとエレクトロクロミズムを対象にしたアゾ・キノン分子を合成して実証した。ここでは、このような分子機能の多機能化の考え方を機能単位集団系の複雑な相互作用によって発現される電導性・磁性などの固体物性への展開を計るため、合成化学的な誘導化を手法に多核高分子錯体の物性制御を行う。その対象として、架橋シアノ配位子により構成された混合原子価状態の多核金属錯体高分子が適当である。プルシアンブルー、一次元白金錯体、軸結合型フタロシアニン錯体に代表される多核金属錯体高分子は、共役系配位子を介した強相関電子系を生成し、興味深い電導性・磁性や特異な光電気化学機能を発現することが知られている。これら多核シアナイド金属錯体高分子の架橋配位子を、合成化学的に誘導化が容易なイソニトリル化合物によって置換し、金属間の距離、配向、共役の程度を任意に制御することは、高分子ナノ組織体である多核金属錯体の混合原子価状態の工学を可能にすると考えられる。本研究では、スピン集団系の相転移として分子性磁性の制御をめざしてプルシアンブルー類似体を主に金属置換によって誘導化を計り、電気化学的磁気特性制御や光制御に成功した。さらに、ポルフィリン-TCNE高分子の低次元磁性材料の大きな結晶磁気異方性と光誘起ソフト-ハード磁性転移をはじめて実証した。
|