研究課題/領域番号 |
08455402
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
無機工業化学
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
嶋田 志郎 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90002310)
|
研究期間 (年度) |
1996 – 1997
|
研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
|
配分額 *注記 |
7,100千円 (直接経費: 7,100千円)
1997年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1996年度: 5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
|
キーワード | 酸化制御 / 炭化物 / 新規カーボン / 複合粒子 / 界面 / Controlled Oxidation / Carbides / Formation of Carbon / Composite Particles / Interface |
研究概要 |
目的 単結晶ZrCの酸化を、温度700〜1500℃、酸素分圧0.02〜2kPaで行い、酸化を制御することでZrCと酸化物スケール(ZrO_2)との間にカーボンを含む中間層を析出させ、この新規カーボンの評価を行うと共に、カーボンとSiとの反応からSiC生成による炭化物/炭化物複合体の作製を試みた。 成果 1)ZrCを酸化すると、正方晶または単斜晶ZrO_2の特定の結晶面の優先配向が認められた。炭素を14〜23at%含む中間層(zone1)と7〜10at%含む酸化物層(zone2)の2層生成することが分かった。Zone1は緻密であるのに対して、zone2はporous構造を示した。 2)Zone1/ZrC界面を高分解電子顕微鏡で観察すると、界面は良く密着して、生成相はアモルファスであった。この界面付近では酸素の濃度勾配が存在し、炭素も高い濃度を示した。界面から10〜20nm離れた箇所に、数nmサイズの立方晶ZrO2の存在が認められた。 3)2層構造を持つ酸化物スケールをHF処理して、炭素を含むzone1層をZrCから薄膜として分離した。この炭素膜のラマン分光の結果、得られた膜はアモルファスであった。1500℃で得られた膜では、グラファイト結晶子の成長とbasal面の発達が示唆された。 4)TEM観察からこの膜は薄幾枚かの薄膜が重なり合ったものと分かり、この膜中にナノサイズ正方晶ZrO_2微粒子が含まれていた。 5)zone2を除去して得られたZrC/CとSiとの反応を行った結果、ZrSi2が生成し目的とするZrC/SiC複合体は得られなかった。
|