研究課題/領域番号 |
08455417
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
有機工業化学
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
平尾 俊一 大阪大学, 工学部, 教授 (90116088)
|
研究分担者 |
森内 敏之 大阪大学, 工学部, 助手 (60281119)
小川 昭弥 大阪大学, 工学部, 助教授 (30183031)
|
研究期間 (年度) |
1996 – 1997
|
研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
|
配分額 *注記 |
7,700千円 (直接経費: 7,700千円)
1997年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1996年度: 6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
|
キーワード | 有機アルミニウム化合物 / アート錯体 / 酸化的カップリング反応 / オキソバナジウム / レドックス / 酸化反応 / カップリング反応 / 有機ジルコニウム化合物 |
研究概要 |
遷移金属錯体の一電子レドックスプロセスを用い、有機金属化合物を一電子酸化または一電子還元すれば、有機金属上の電子状態を変化に基づく新規な反応挙動が予想され、従来にない新規合成反応が可能になる。金属交換が起こる場合には、導入した金属の特性に基づいた反応性が可能となり、有機金属化合物を中間体とする合成手法が拡大される。本研究では、有機金属化合物に対してレドックス相互作用できる金属として、一電子酸化能力を有するオキソバナジウム化合物に焦点をあて、有機金属化合物の酸化的変換反応に関する研究を展開し、従来にない選択的炭素-炭素結合形成手法を開発した。 1)アルケニルアルミニウム化合物をアルキニルリチウムでアート化することで得られた有機アルミニウム化合物をオキソバナジウム酸化剤で酸化したところ、酸化的カップリング反応が効率的に進行し、エンインが収率よく得られた。本手法は一般性のある骨格形成法であることが判明した。 2)アルケニルアルミニウム化合物の代わりにアリールアルミニウム化合物を用いても、対応するアート錯体の酸化的カップリング反応が同様に進行することが明らかになった。 3)アリールアルミニウム化合物をアート錯体に変換せず、オキソバナジウム化合物で基化したところ。アルキル酸が導入された。オキソバナジウム化合物の立体的崇高さやレドックスポテンシャルの違いが、結合形成に大きく反映することが判明した。 有機金属化合物を単離することなく、one potで酸化的カップリング反応を行うことができ、有用な合成手法として位置づけられた。オキソバナジウム化合物により有機金属化合物の電子状態が変化することで、このような酸化反応挙動が可能になったと推測される。形式的には、有機典型金属化合物において還元的脱離が誘起されたと考えられる。
|