研究課題/領域番号 |
08455434
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
高分子合成
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
国府田 悦男 筑波大学, 応用生物化学系, 教授 (40124648)
|
研究分担者 |
平田 光男 日本大学, 生産工学部, 教授 (00059768)
|
研究期間 (年度) |
1996 – 1998
|
研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
|
配分額 *注記 |
6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
1998年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1997年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1996年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
|
キーワード | タンパク質 / 高分子電解質 / 水溶性高分子 / ポリエチレングリコール / レーザー光散乱 / 電気泳動光散乱 / 複合体形成機構 / 分子内複合体 / 複合体 / 電気電気泳動光散乱 / 酵素活性 / 電気電気永動光散乱 |
研究概要 |
高分子電解質-タンパク質系の複合体形成に関する研究は、(1)flexibleな線状の分子構造をとるポリイオンとrigidな球状タンパク質イオンの間でどの様な分子構造を持つ複合体を形成するか(?)と言う科学的な意味と、(2)生体機能材料の調整やタンパク質の分離に関係する応用技術的な意味から興味ある課題である。本研究では、レーザー光散乱(静的・動的散乱)法、電気泳動光散乱法、蛍光分光法などの実験手法を用いて、高分子電解質-タンパク質系の複合体形成機構と複合体の構造を明らかにすることを目的とした。供試料としては、アミノ酸配列(一次構造)と高次構造が既知である数種のタンパク質を用いた。その結果、添加塩が存在しない場合(塩無添加系)又は比較的イオン強度の低い塩添加系では、一本のポリイオンの電荷が完全に中和されるまで複数のタンパク質分子が結合し、見掛け上電気的に中性な分子内複合体(intrapolymer complexes)が生じると推定された。しがしながら、この分子内複合体は互いに凝集して相分離するので直接実験的に確認することができない。そこで、分子内複合体の存在を実験的に確認するために、非電解質の水溶性高分子であるポリエチレングリコール(PEG)を選び、ヒト血清アルブミン(HSA)との複合体形成に関して詳細な検討を行なった。この系では水素結合により水可溶性な複合体が生じ、一本の高分子鎖に複数個のタンパク質分子が結合した構造であることを確認した。以上の結果は、高分子電解質-タンパク質系の実験から予測された分子内複合体が実際に生成することを強く指示している。なお、HSA-PEG系分子内複合体の電気泳動光散乱実験から、この複合体は自由素抜けコイルとして挙動することが明らかとなった。
|