研究課題/領域番号 |
08456034
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
蚕糸・昆虫利用学
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
黄色 俊一 東京農工大学, 農学部, 教授 (80015081)
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研究分担者 |
阿部 広明 (阿部 宏明) 東京農工大学, 農学部, 助手 (80222660)
横山 岳 東京農工大学, 農学部, 助手 (20210635)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
7,700千円 (直接経費: 7,700千円)
1998年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1997年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1996年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
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キーワード | カイコ / ヘテロクロマチン / W染色体 / レトロトランスポゾン / FISH / RAPD / 性染色体 / クワコ / ゲノム |
研究概要 |
カイコの雌雄はW染色体の有無によって決まるが、W染色体を顕微鏡下で形態的に識別することは極めて困難である。カイコのいろいろな組織において、雌の細胞の核にはヘテロクロマチンが観察される。ヘテロクロマチンは雄の細胞の核には観察されない。そのヘテロクロマチンは性染色体がZW型の2n雌では1個、ZZWW型とみられる4n雌では2個認められる。これらのことからヘテロクロマチンはW染色体に相当すると考えられているが、これまでのところ、直接的には証明されていなかった。本研究はへテロクロマチンとW染色体との関係を調べることを最終目標として行われた。 まずはじめに、W染色体を分子生物学的に解析するための手がかりとなる分子マーカー、すなわちランダム増幅多型DNA(RAPD)の探索を行った。その結果、W染色体に特異的なRAPDが4個得られた。このうち3つのRAPDについて、それぞれの塩基配列を含むラムダファージをゲノムライブラリーよりクローニングした。それぞれのファージ中のDNA断片をシークエンスしたところ、どれも複数のレトロトランスポゾンが、いわゆる「入れ子」状態になっていた。W染色体をFISH法により組織学的に同定するために、W染色体に発見されたレトロトランスポゾンのうち、隣接する2種類のレトロトランスポゾンを、別々の蛍光色素によって染める方法を用いた。これにより隣接する2つのレトロトランスポゾンは、顕微鏡下では2色の合成色として検出できるはずである。現在までのところ、合成色の検出に成功し、その染色体がW染色体であるか否か、確認実験を行っている。同時にヘテロクロマチンとW染色体との関係を調べるための実験も行っている。
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