研究課題/領域番号 |
08456072
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
林学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
新谷 融 北海道大学, 農学部, 教授 (00001462)
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研究分担者 |
菊池 俊一 北海道大学, 農学部, 助手 (10250490)
清水 收 (清水 収) 北海道大学, 農学部, 助手 (20178966)
矢島 崇 北海道大学, 農学部, 助教授 (90142702)
中村 太士 北海道大学, 農学部, 助教授 (90172436)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
1997年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1996年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
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キーワード | 河畔林 / 森林構造 / 樹齢分布 / 樹木年輪 / 不定根 / 火山灰 / 火山泥流 / 扇状堆積地 |
研究概要 |
北方圏の未開発森林流域において、崩壊・土石流・火山泥流など土砂移動を伴う斜面・河床の地形・森林情報の解析によって、流域変動履歴の解明における森林時空間情報の有効性の検証を行った。また新たに流域変動時空間情報の抽出・収集を行うとともに、これらの時空間解析によって流域変動履歴特性の解析を行った。1.山地上流域(三紀層・変成岩流域)における斜面の火山灰層序解析によって、斜面土砂生産現象の時系列化が可能であることが明らかとなった。また既往治山施設土砂堆積年代を堆砂地樹齢分布から特定し、これらを中〜短期的な土砂生産と流出に関する指標年代とし得ること、またこれら年代の水系的空間分布解析から地質分布と対応した流域動態履歴特性を解明することが可能となった。2.十勝川、石狩川上流域における河畔林の森林構造(種・齢構成)解析によって、既存河畔林の破壊・変形・再生の空間規模が、土砂移動の年代ごとの変動規模と河床地形に対応して規定され、パッチモザイク構造が形成されることを明らかした。また丘陵性流域の低地湿原域(釧路)の変動情報である不定根発生年代の空間分布が、湿原流入土砂の量と質に係る時系列変化解析に供し得ることを実証した。3.火山性扇状地河川流域(利尻)において樹木年輪幅変化に関する指標化・クロスデ-ティングによって、土砂氾濫による樹木群落生長低減年代と河畔林初期再生年代の対応とを連結させることによって、樹木年輪の時空間情報としての有効性がより増大することが確認された。4.河畔・山麓埋没炭化木(木片)の^<14>C年代測定から、活火山雌阿寒岳における新たな火山活動(小規模噴火・水蒸気爆発による小規模降灰・泥流)年代ならびに十勝岳(富良野川)における新たな火山泥流発生年代が特定された。5.活火山十勝岳火山泥流発生後の森林再生過程を解析し、現存森林構造が再生表土の物理性、散布種子量、侵入樹種の環境耐性、との関連から規定されていること、さらにに駒ヶ岳火山にあっては周辺造林樹種カラマツを母樹とする特異な純林景観形成過程にあること、などが明らかとなった。
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