研究課題/領域番号 |
08456090
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
林産学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
坂井 克己 九州大学, 農学部, 教授 (30015656)
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研究分担者 |
藤田 弘毅 (藤田 弘穀) 九州大学, 農学部, 助手 (90264100)
近藤 隆一郎 九州大学, 農学部, 助教授 (80091370)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
1997年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1996年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
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キーワード | 針葉樹 / 心材成分 / 培養細胞 / ヒノキチオール / ヒノキレジノール / 生合成経路 / Cupressus lusitanica / Cryptomeria japonica / エリシター / メバロン酸経路 / 非メバロン酸経路 / カルス / アガタレジノール |
研究概要 |
ヒノキ(Chamaecyparis obutusa)、スギ(Cryptomeria japonica)およびラクウショウ(Taxiodium distichum)の形成層から誘導・培養したカルス細胞中に心材成分の一種であるヒノキレジノールが含まれ、スギカルス中には微量のアガタレジノールも存在することを示した。 培養細胞中でのノルリグナン生合成経路を知るために、[U-^<14>C]-フェニルアラニン、[U-^<14>C]-ケイヒ酸、[2-^<14>C]-p-クマ-ル酸を投与した結果、ヒノキレジノールヘの放射活性の取り込みが確認され、これらが前駆物質であることが示された。 さらに、ヒノキ科のCupressus lusitanicaの培養細胞による心材成分ヒノキチオールの生産性に影書する要因を明らかにしようとした。この樹種の懸濁培養は、Fe^<2+>のみを1/10濃度にしたGamborgB5培地(スタロース20g/L、BAPl0 ^<-5>mM、NAA l0^<-2>mM)良好な成長(3週間6〜7倍)を示した。一方、B5培地を1/10に希釈してFe^<2+>のみを2.5倍濃度にし、エリシターを添加した培地では、3〜7日間で細胞1g(乾重)あたり15〜25mgのヒノキチオールが生産された。この生産条件下でC.lusitanica細胞は短期間に^<14>C-メバロン酸から^<14>C-ヒノキチオールを生産した。したがってメバロン酸経路の寄与が確認された。しかし、^<14>Cの取込率が小さいことや、^<13>C-グルコース投与実験における各炭素の標識パターンの結果との関係などから、非メバロン酸経路の可能性も残されている。 心材成分合成を行いつつある細胞から酵素を単離しようと試みたが成功しなかった。さらにトレーサーを用いるセルフリーのアツセイ系を改良する必要がある。
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