研究課題/領域番号 |
08456099
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
水産学一般
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
清原 貞夫 鹿児島大学, 理学部, 教授 (50117496)
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研究分担者 |
鬼頭 純三 名古屋大学, 医学部, 教授 (60022802)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
1997年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1996年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
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キーワード | 味覚 / 味覚中枢 / 顔面葉 / 顔面神経 / 三叉神経 / 味蕾 / 触鬚 / 魚 / 味覚神経 |
研究概要 |
ゴンズイとchannel catfishを中心として、三叉神経線維の顔面葉への投射、顔面葉を構成する細胞の出力細胞の同定と分布、顔面葉からの上行性と下行性の第二次味覚中枢への投射様式、触鬚における味蕾の分布と神経線維の分布を神経解剖学的に調べ、以下の結果をえた。 1、ゴンズイ、channel catfish、ヒメジ、ホウライヒメジ、カワハギ、ベラ、コイ、キンギョで三叉神経の顔面葉への投射をDiI法を用いて調べ、すべての魚種で三叉神経線維は三叉神経脊髄下行路を経て顔面葉へ直接投射することが判明した。とくに、顔面葉に体全体の鋭い体性機能地図を持つゴンズイとchannel catfishでは三叉神経線維の投射が顕著であり、胴体部を表わす部分を除いたすべての部分にその分布が見られた。このことは三叉神経も顔面神経線維と同様顔面葉に局在投射をし、体性機能地図作りに貢献していることを直接証明する。 2、ゴンズイの顔面葉には大型で棘をもつ樹状突起を有する細胞(L・1)、大型で滑らかな樹状突起を持つ細胞(L・2)、小型の細胞(S)が存在する。このうち顔面葉からの出力細胞は大型の細胞であることが判明した。上行性第二次味覚中枢に線維を送る細胞は小葉の至るところに散在し、下行性第二次味覚中枢に線維を送る細胞は数では大変少なく各小葉の周辺に存在する。 3、顔面葉から上行性第二次味覚中枢には局在投射はなく、下行性第二次味覚中枢には明瞭ではないが局在投射がみられた。また、延髄網様体にも投射がみられ、ここを経由して脊髄の運動ニューロンに味覚情報が伝わると考えられる。 4、ゴンズイ、channel catfish,Arius felisの触鬚には味蕾は一様に分布するのではまく、吻側に最も多く、ついで尾側にみられた。その中間部にはほとんどみられなかった。 5、各種の抗体染色をした結果、poly gene product抗体が触鬚の神経線維を選択的に染めることが分かった。この方法とDiI法を用いて、触鬚神経線維の分布を詳細に調べた。神経線維は上皮の直下を網目状に走行し、所々表皮に垂直に線維束を送り味蕾を支配する。味蕾密度の高い所ではこの網目が小さくなることが判明した。
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