研究課題/領域番号 |
08456139
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用動物科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
酒井 仙吉 東京大学, 大学院・農学生命科学研究所, 教授 (80114487)
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研究分担者 |
河本 馨 (河本 薫) 日本獣医畜産大学, 獣医畜産学部, 客員教授 (30011894)
林 良博 東京大学, 大学院・農学生命科学研究所, 教授 (90092303)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
7,600千円 (直接経費: 7,600千円)
1997年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1996年度: 6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
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キーワード | プロラクチン受容体 / プロラクチン受容体遺伝子 / 泌乳開始 / 泌乳維持 / 乳腺 / 分娩前のホルモン変化 / 培養乳腺 / 初乳 / カゼイン / カゼイン遺伝子 |
研究概要 |
1.泌乳開始とプロラクチン受容体遺伝子発現との関係を明らかにした。 乳腺において妊娠が成立するとプロラクチン受容体mRNAは直接的に減少し、妊娠5日で約40%となった。このレベルは、妊娠中維持され、分娩前日の午前10時まで変化しなかった。しかし分娩前日の午後10時にはプロラクチン受容体mRNAは約6倍増加した。分娩日においても同様に高いレベルで維持された。泌乳開始時に起こるプロラクチン受容体遺伝子の発現は、主としてプロジェステロンの減少並びにコルチコステロンの増加によることを明らかにした。妊娠中期のマウスから卵巣を除去すると泌乳が起こる。同様なプロラクチン受容体mRNAとホルモンの変化が起こることを明らかにした。 2.泌乳維持とプロラクチン受容体遺伝子発現との関係を明らかにした。 プロラクチン受容体mRNAは泌乳停止12時間目から急速に消失し、18時間で最低のレベルとなった。離乳24時間後に乳腺からミルクを除くと6時間後でほぼ離乳前のレベルまで回復した。プロラクチン受容体数はプロラクチン受容体mRNAレベルと平行して変化した。乳腺がミルクを最大限に貯留できる時点でプロラクチン受容体遺伝子発現が停止すること、及び、ミルクを除いた乳腺でのみプロラクチン受容体遺伝子発現が起こることから、多量のミルクの有無という物理的要因がプロラクチン受容体mRNAレベルを変化させることを示すものである。乳腺は泌乳中において吸乳(搾乳)させないとミルクが貯乳し、ミルクの生産を停止する。この原因としてプロラクチン受容体遺伝子発現の停止があることを明らかにした。
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