研究課題/領域番号 |
08456163
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用獣医学
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
久保 喜平 (1998) 大阪府立大学, 農学部, 助教授 (40117619)
高森 康彦 (1996-1997) 大阪府立大学, 農学部, 教授 (50090460)
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研究分担者 |
松山 聡 大阪府立大学, 農学部, 助手 (10254442)
大橋 文人 大阪府立大学, 農学部, 教授 (10126013)
久保 喜平 大阪府立大学, 農学部, 助教授 (40117619)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1997年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | erbB / c-kit / プロヒビチン / マーカー染色体 / RT-PCR / マッピング / 乳癌 / 伴侶動物 / erb B / 腺癌 / erbB3 / erbB4 / クローニング / 肥満細胞腫 / erb B1 / erb B2 |
研究概要 |
本研究では、乳腺腫瘍を中心とする伴侶動物悪性腫瘍における腫瘍関連遺伝子の発現をRT-PCR法により検出し、その腫瘍マーカーとしての意義について検討を行った。先ず、既に報告されている哺乳動物のcDNA塩基配列の相同性の高い配列を元に、c-kit、erbB1、erbB2、erbB3、erbB4およびプロヒビチンcDNAのためのRT-PCRプライマーを合成した。本学家畜病院において採取された腫瘍材料より、病理診断の確定したイヌ乳腺腫瘍12例、その他のイヌ腫瘍12例およびネコ乳腺腫瘍3例を実験に用いた。 イヌ正常乳腺組織においては調べた遺伝子のうちプロヒビチンのみの発現が観察された。イヌ乳腺腫瘍全症例においてc-kitの発現が検出された。一方、その他のイヌ腫瘍においては、5例に低いレベルの発現が観察されたのみであった。erbBファミリーの重複発現が、大部分の乳腺腫瘍において認められた。erbB1、erbB2、erbB3およびerbB4の発現率はそれぞれ92%、67%、83%および83%であった。しかしながら、発現レベルが異常に高いものはerbBファミリーの各遺伝子とも少数であった。ネコ乳腺腫瘍におけるerbBファミリーの発現は、erbB2およびerbB3が全症例に、erbB1は2例、erbB4は1例に観察された。このうち1症例では、全てのerbBファミリーの発現が観察された。C-kitの発現は、この症例を除く2例において認められた。したがって、ネコ乳腺腫瘍においては、erbB1かc-kitのいずれかの発現があった。全てのネコ乳腺腫瘍において、プロヒビチン遺伝子の発現は認められなかった。染色体FISH法による、プロヒビチン遺伝子マッピングを行い、ネコ染色体B4q14への局在を明らかにした。乳腺腫瘍におけるB4トリソミーのうち2本にはFISHシグナルが認められたので、同遺伝子の発現異常が示唆された。
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