研究課題/領域番号 |
08457018
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境生理学(含体力医学・栄養生理学)
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
本間 研一 北海道大学, 医学部, 教授 (40113625)
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研究分担者 |
勝野 由美子 北海道大学, 医学部, 助手 (80177419)
本間 さと 北海道大学, 医学部, 助教授 (20142713)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
7,400千円 (直接経費: 7,400千円)
1997年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1996年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
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キーワード | 体内時計 / 睡眠覚醒リズム / 社会的因子 / 概日リズム / メラトニン / 体温 / 内的脱同調 / リズム同調 / 社会的同調 / 自励振動 / メラトニンリズム / 内的同調 / 位相反応 |
研究概要 |
健康成人男子を対象とし、時間隔離実験室で個別に9〜15日間生活させ、睡眠覚醒リズムと概日リズムを解析した。実験室内の照度は100ルックス以下とし、睡眠覚醒リズムと直腸温リズムを連続測定するとともに、留置カテーテル法により36時間連続採血を行い、血中メラトニンリズムを測定した。実験開始日に基準リズムを測定しのち、一夜の徹夜をはさんで睡眠覚醒スケジュール(社会的同調因子)を8時間前進させた。睡眠相を1日、4日、あるいは7日間固定させて人為的に生体リズムに内的脱同調を生じさせたのち、睡眠覚醒スケジュールを解除し、被験者をフリーランの状態においた。 睡眠覚醒リズムが固定された睡眠相に同調したか否かをフリーランリズムの動態解析により判定したところ、7日間の固定では全被験者でリズム同調が認められたが、4日間の固定でリズム同調が認められたのは被験者の約半数、1日の固定ではリズム同調は全く認められなかった。一方、メラトニンリズムや体温リズムは睡眠相の7日間の固定でも睡眠覚醒スケジュールに同調しなかったが、フリーラン周期が有意に短縮した。 以上の結果から、睡眠覚醒リズムは社会的同調因子に同調するが、リズム同調には数日の移行期が必要であることが明らかとなった。またこの社会的同調はメラトニンリズムなどの概日リズムを駆動する振動機構を介するものではないと結論される。さらに社会的同調因子が長期間作用すると、概日リズムも同調する可能性が示された。これらの結果は、ヒトの体内時計が振動共役で内的に同調している2つの振動機構から構成されているとする2振動体仮説を支持する。さらに、2つの機構は同調因子が異なり、概日リズムは光に、睡眠覚醒リズムは社会的因子より強い影響を受ける。
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