研究課題/領域番号 |
08457031
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
薬理学一般
|
研究機関 | 大阪医科大学 |
研究代表者 |
宮崎 瑞夫 大阪医科大学, 医学部, 教授 (10047186)
|
研究分担者 |
高井 真司 大阪医科大学, 医学部, 講師 (80288703)
塩田 直孝 大阪医科大学, 医学部, 講師 (60206050)
|
研究期間 (年度) |
1996 – 1998
|
研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
|
配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1998年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1997年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
|
キーワード | キマーゼ / アンジオテンシンII / 動脈硬化 / キマ-ゼ / マキ-ゼ |
研究概要 |
本研究のテーマは、心血管組織におけるアシジオテンシン(Ang)II産生の病態生理学的意義の解明を行うことであった。従来、アンジオテンシン変換酵素(ACE)がAngIをAngIIへ変換すると考えられてきたが、最近ヒトの心血管組織ではキマーゼも同様に変換を行うことが明らかになった。従って、ヒトの局所AngII産生系の役割を解明するのはヒト同様にアンジオテンシンIIを産生するキマーゼを持つ動物種を用いて解析する必要がある。初年度および2年度に、サルキマーゼの精製およびクローニングを行い、その特徴およびアミノ酸一次配列がヒトキマーゼと極めて類似していること、そしてサル高脂食負荷動脈硬化モデルの作製を行い、血管動脈硬化部位において、アンジオテンシン(Ang)II産生が増加し、その産生酵素であるアンジオテンシン変換酵素(ACE)およびキマーゼのmRNAも有意に上昇している事実を報告した(FEBSLett.,412:86-90:1997)。これらの結果を参考に、サル動脈硬化におけるACE阻害薬とAngII受容体拮抗薬の効果を検討した。ACE阻害薬投与群およびAngII受容体拮抗薬投与群では顕著な動脈硬化病変の抑制が確認された(Athcroselerosis,138:171-182:1998)。本研究に用いたACE阻害薬およびAngII受容体拮抗薬は、血漿中の脂質レベルに影響せず、また血圧にも影響を与えない濃度であった。従来の抗動脈硬化薬は血液中脂質レベルや血圧を下げることにより、有効であると考えられてきたが、ACE阻害薬およびAngII受容体拮抗薬は血漿中の脂質レベルや血圧に影響を与えずに動脈硬化病変を抑制することより、組織におけるAngII産生の増加が動脈硬化の進展に深く関与することを示唆した。
|