研究課題/領域番号 |
08457033
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医化学一般
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
清水 孝雄 東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (80127092)
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研究分担者 |
粂 和彦 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (30251218)
和泉 孝志 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (70232361)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
7,400千円 (直接経費: 7,400千円)
1997年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1996年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
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キーワード | 血小板活性化因子 / PAF / 受容体 / ノックアウトマウス / アナフィラキシ- / エンドトキシンショック / アレルギー / 標的遺伝子組み換え |
研究概要 |
血小板活性化因子(PAF)はリン脂質性の生理活性脂質であり、炎症やアレルギー反応、エンドトキシンショックなどに深く関与していると考えられている。PAFの機能を明らかにする目的で、遺伝的にPAF受容体を欠損させたマウスを作成し、種々の表現形の解析を行った。マウスは正常に生殖をし、出産すること、また、発達や臓器形成などに大きな異常は存在しないこと、さらに血圧や血球数などにも変化の無いことが明らかとなった。しかしながら、卵白アルブミン感作などによるアレルギー誘発試験で野生型とノックアウトマウスは顕著な差を示した。野生型で見られる高度の気管支収縮や、肺胞の肥厚、肺浮腫などは観察されず、また実験中に死亡するマウスもなかった。これに対して、エンドトキシン注入による血圧低下や、致死に対しては、野生型マウスと遺伝子欠損マウスは両者に著明な差が認められなかった。これらの結果は、PAFは1型アナフィラキシ-ショックのメディエーターであるが、エンドトキシンショックやその致死作用には本質的な役割を果たしていないことを示唆するものである。しかし、PAF受容体過剰発現マウスはエンドトキシンに対する感受性が亢進しており、また、ある種のPAF受容体拮抗薬はエンドトキシンショックや敗血症に効果を持つことなどより、PAFやその拮抗物質には別の標的分子のある可能性も示唆された。
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