研究課題/領域番号 |
08457042
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医化学一般
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研究機関 | 国立循環器病センター |
研究代表者 |
田辺 忠 国立循環器病センター研究所, 薬理部, 部長 (60025624)
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研究分担者 |
下西 学 国立循環器病センター研究所, 薬理部, 室員 (70300978)
波多江 利久 国立循環器病センター研究所, 薬理部, 室員 (10251026)
井上 裕康 国立循環器病センター研究所, 薬理部, 室長 (40183743)
横山 知永子 国立循環器病センター研究所, 薬理部, 室長 (90200914)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
1998年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1997年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1996年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | プロスタグランジン / シクロキシゲナーゼ / グルココルチコイド / プロスタサイクリン / 生合成 / 転写調節 / 動脈硬化 / シクロオキシゲナーゼ-2 / プロスタサイクリン合成酵素 / トロンボキサン / トロンボキサン合成酵素 / シクロオキシゲナーゼ / 発現 / 構造 / 分子生物学 |
研究概要 |
本研究では、プロスタグランジン(PG)H_2から生合成される化合物、PGI_2、トロンボキサン(TX)の生合成に関与する酵素と、アラキドン酸からPGH_2生成に関与するシクロオキシゲナーゼ(COX)アイソザイムの発現調節機構を、血管内皮細胞、血管平滑筋、マクロファージ、遺伝子改変マウスなどを使って調べ、以下の結果を得た。 (1)炎症性のプロスタグランジンの生合成律速酵素であるとCOX-2の発現は、ステロイド系抗炎症剤によって強く抑制される。培養血管内皮細胞を用いて、ヒトCOX-2遺伝子のステロイド系抗炎症剤による抑制にグルココルチコイド受容体が重要な役割を果たしていることを見出した。また、ブドウ酒中に含まれるポリフェノール・レスベラトロールが、COX-2の遺伝子発現および酵素活性を効率よく阻害することを見出し、その機構を解析した。(2)リボプローブを用いるin situハイブリダイゼーションによりラットの大動脈と大静脈におけるPGI_2合成酵素とCOX-1とCOX-2の発現部位を調べた。大動脈では、全ての酵素の強い発現が認められたが、大静脈では、発現が弱く、特にCOX-2の発現が弱かった。(4)バキュロウイルスを使ってヒトPGI_2合成酵素酵素の大量発高発現系の確立をした。ヒト腎臓由来の293細胞にPGI_2合成酵素を過剰発現させたところ、細胞死が観察され要因として核内受容体の関与が示唆された。(5)RNAブロッティングとリボプローブを用いるin situハイブリダイゼーションを用いてマウス腹腔マクロファージでのカゼインやBCGなどによる活性化に伴い、PGI_2合成酵素の発現が減少し、TX合成酵素の発現が増加することを明らかにした。(6)PGI_2の生理活性を再検討するため、PGI_2合成酵素欠損マウスを作成し、表現型の解析を行った。腎臓に形態変化を伴う異常を見出し解析を進めた結果、血管壁の肥厚、動脈硬化病変、繊維化などを認めた。
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