研究課題/領域番号 |
08457052
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病態医化学
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
嶋津 孝 愛媛大学, 医学部, 教授 (30090400)
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研究分担者 |
矢野 元 愛媛大学, 医学部, 助手 (00284414)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
1997年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1996年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
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キーワード | 褐色脂肪細胞 / L6細胞 / GLUT1グルコース輸送体 / GLUT4 / ノルアドレナリン / β_3アドレナリン受容体作働薬 / サイクリックAMP / ATB-BMPA / グルコース輸送体 / GLUT1 / GST-融合蛋白質 / 初代培養褐色脂肪細胞 / 交感神経 / ノルエピネフリン |
研究概要 |
初代培養褐色脂肪細胞ならびに骨格筋由来L6細胞へのグルコース輸送を促進するノルアドレナリン(NA)およびβ_3-アゴニストの作用機構を追究し、以下の成果を得た。 1.インスリンの作用機構と異なり、NAおよびβ_3-アゴニストの作用はチロシンリン酸化、PI3-kinaseの活性化あるいはグルコース輸送体(GLUT)の細胞膜への移行を伴わず、細胞膜上のGLUTとグルコースとの親和性を高める(GLUTの活性化)という機構によることを明確にした。 2.褐色脂肪細胞の細胞膜に存在する2種類のGLUT(GLUT1とGLUT4)のうち、どちらのアイソフォームがNAによって活性化されるかを、細胞膜の外側からGLUTのグルコース認識部位とのみ結合できるビスマンノース誘導体(ATB-[^3H]BMPA)を用いた光親和性標識法によって追究した結果、GLUT1が特異的に活性化されることが見出された。 3.更に、NAによるGLUT1の活性化にはcAMPが細胞内のシグナル伝達因子となること、ならびにGLUT1と結合してその輸送活性を抑制する調節蛋白質の存在を想定した。 4.この抑制性の調節蛋白質を同定するため、GLUT1の細胞内C末端領域(G1C)とグルタチオン-S-トランスフェラーゼ(GST)との融合蛋白質を組み込んだベクターを大腸菌に発現させ、この融合蛋白質をCNBr-Sepharoseビーズに固相化してG1Cのアフィニティカラムを作成した。このカラムを用いて褐色脂肪細胞より調製した細胞質分画からG1Cと結合する蛋白質を検索した結果、33kDaの特異的蛋白質を検出した。この33kDa蛋白質の回収率は培養細胞をNAで刺激することによって増加することが明らかになった。
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