研究課題/領域番号 |
08457061
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
人体病理学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
青笹 克之 大阪大学, 医学部, 教授 (30115985)
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研究分担者 |
菅野 祐幸 大阪大学, 医学部, 助手 (40252663)
大澤 政彦 大阪大学, 医学部, 講師 (80213685)
富田 裕彦 大阪大学, 医学部, 助手 (60263266)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
1997年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1996年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
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キーワード | EBウイルス / 膿胸リンパ腫 / 鼻腔リンパ腫 / 慢性炎症 / リンパ腫 / 癌 / PCR / in situ ハイブリダイゼーション / 免疫組織化学 / HLA / サイトカイン |
研究概要 |
1.慢性膿胸患者に発生する膿胸関連リンパ腫(PAL)はほぼ全例がEBV陽性であり、EBNA2を発現している。又、LMP-1発現細胞も少なからずみられる。このようなEVNA2、LMP-1発現PAL細胞が宿主のcytotoxic T細胞による免疫学的監視からのがれる機序として、腫瘍細胞によって分泌される免疫抑制性サイトカインIL-10が関与している可能性がある(Am J Pathol 1997)。又、PALには高率にp53遺伝子の変異が観察される(Cancer Res in press)。 2.進行性鼻壊疽の病態を示す鼻腔リンパ腫においてCD56陽性症例はEBVゲノム陽性であることを認めた。CD56はnatural killer細胞のマーカーと考えられていることから、NK細胞性鼻リンパ腫とEBV陽性との関連が示された。(Int J Cancer 1997) 3.胃癌におけるEBV陽性率を大阪と中国蘇州で検討したところ7-9%と同様であった。EBV認識に関係するといわれるHLA class IのうちA2の発現頻度について調べたところ、EBV陽性例と陰性例間で相違はなかった。(Int J Cancer 1997) 4.臓器移植患者に悪性腫瘍が多く発生するのは使用される免疫抑制剤の影響と考えられている。免疫抑制剤投与による免疫抑制状態下ではEBV潜伏感染細胞が排除されず、悪性腫瘍の発生に至る可能性が考えられる。本邦の腎移植患者1744例を調べたところ46例(2.6%)に悪性腫瘍の発生がみられた。EBVゲノムの検出されたのは悪性リンパ腫のみであった。(Int J Cancer 1997,J Cancer Res Clin Oncol 1997)
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