研究課題/領域番号 |
08457085
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
細菌学(含真菌学)
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
中村 信一 金沢大学, 医学部, 教授 (90019620)
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研究分担者 |
前側 恒男 金沢大学, 医学部, 助手 (50283114)
唐澤 忠宏 (唐 澤 忠宏) 金沢大学, 医学部, 講師 (90251917)
山川 清孝 金沢大学, 医学部, 講師 (20110629)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
8,200千円 (直接経費: 8,200千円)
1997年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1996年度: 5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
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キーワード | Clostridium difficile / 偽膜性大腸炎 / 毒素 / 毒素産生 / ビオチン / アミノ酸 / ストレスタンパク / 遺伝子クローニング / 細菌毒素 / Clostriclium difficile / 合成培地 |
研究概要 |
ディフィシル菌(Clostridium difficile)の毒素産生の環境因子による制御について、グルコース存在下ではKZ1647株、同非存在下ではVPI10463を用いて、合成培地にて検討した。グルコース存在下では低濃度ビオチン存在下で毒素産生は増強される(ビオチン効果)が、この場合、毒素産生時期にロイシン、イソロイシンの選択的消費がみられた。このビオチン効果はアスパラギン,グルタミン、グルタミン酸、リジンの添加(10mM)により抑制された。前3種類のアミノ酸の添加は菌の増殖を促進し、またロイシンおよびイソロイシンの消費が増大した。一方、リジンの添加は菌の増殖を抑制したが、この場合ロイシン、イソロイシンの消費には明らかな増減は認められなかった。菌体内タンパクをSDS-PAGEにより解析した結果、少なくとも2種類のタンパク(130kDaおよび145kDa)の発現が毒素産生とほぼ平行して増強する事が分かった。これらのタンパクのN末端アミノ酸配列を解析し、130kDaタンパクについては20残基、145kDaタンパクについては19残基を決定し、さらに遺伝子塩基配列の一部を決定した。今後、これらタンパクの全遺伝子構造を明らかにし、その機能を毒素産生の関係において解析を進める予定である。グルコース非存在下では、特にイソロイシンが毒素産生に有効であった。イソロイシン効果は20mMから現れ100mMで最大に達した。菌の発育はイソロイシン濃度の増加と共に漸次低下し、イソロイシンの増量は菌の増殖に対し抑制的に働いた。アミノ酸消費については、グルコース存在下での低濃度ビオチンの場合と同様、毒素産生時期にロイシン、イソロイシンの選択的消費が見られた。以上の結果、ディフィシル菌の毒素産生は、菌の発育に対して抑制的なある種の環境因子の存在下で増強し、ロイシンおよびイソロイシンが毒素産生に重要な役割を果たしていることが示唆された。
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