研究課題/領域番号 |
08457102
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
免疫学
|
研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
斉藤 隆 (斎藤 隆) 千葉大学, 医学部, 教授 (50205655)
|
研究分担者 |
荒瀬 尚 千葉大学, 医学部, 助手 (10261900)
大野 博司 千葉大学, 医学部, 助教授 (50233226)
宮武 昌一郎 千葉大学, 医学部, 講師 (30239420)
|
研究期間 (年度) |
1996 – 1997
|
研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
|
配分額 *注記 |
7,300千円 (直接経費: 7,300千円)
1997年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1996年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
|
キーワード | Jak3 / TCR / シグナル伝達 / プレTCR複合体 / カルネキシン / CD3γ / ポジティブ・ネガティブ選択 / T細胞文化 / DC3γ / T細胞分化 / T細胞 / 分化 / 遺伝子欠損マウス / アビディティーモデル / TCR-CD3複合体 |
研究概要 |
昨年度の解析より、Jak3がT細胞増殖シグナルにのみではく、T細胞の文化・機能維持にも重要であることが明らかになった。Jak3がTCRシグナルに関与するかを解析した結果、Jak3がTCR刺激によって直接リン酸化されることが判明した。しかも、CD3ζ鎖とJak3をCo-transfectすることによって、Jak3は直接CD3ζ鎖と会合することが明らかになった。キナーゼドメインを欠損した変異Jak3を導入したT細胞では、抗原刺激に伴うIL-2産生が低下したことから、Jak3がTCRシグナルを担う伝達分子であり、IL-2産生を制御していると考えられる。 一方、未熟T細胞に発現するプレTCR複合体を解析することによって、プレTCRがカルネキシンと共に、新たな112kd(pTAC12)と会合していることを明らかにした。大量の細胞よりこの蛋白を精製し、部分アミノ酸配列を決定したところ、CD3γ鎖と同一であることが判明した。そこで5´RACE法によってCD3γと配列を共有するcDNAをクローニングしたところ、CD3γの膜貫通部を服務エキソンを欠損するアルタナティブスプライシングの産物であることが明らかになった。抗DC3γ鎖抗体を用いることにより、確かに未熟T細胞に検出されるpTAC12が反応することが判明した。 また、TCRシグナルによるT細胞文化を解析するため、昨年はHY特異的TCR-TgとCD3ζ-欠損マウスを用いて解析したが、本年はペプチド量を変化させることのできるOVA特異的TCR-TgとCD3ζ欠損マウスを後輩したマウスを用いて解析した。抗原のない時点では、全く選択されないが、ペプチド濃度を増すと、ポジティブ選択が起こり、続いてネガティブ選択が起こることが示された。ζ鎖欠損マウスを用い、TCRシグナルの強さを低くすることによって、これらのTCRシグナルと選択の量的関係を明らかにすることに成功することができた。
|