配分額 *注記 |
7,900千円 (直接経費: 7,900千円)
1998年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1997年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1996年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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研究概要 |
1, 同種移植心に対する寛容は、抗LFA-1/ICAM-1投与では主にアロクラスI反応性CD8陽性T細胞の不活化によるのに対し、抗CD80/CD86抗体投与の場合にはアロクラスII反応性CD4陽性T細胞の不活化及びTh2偏向によることが示された。 2, 抗LFA-1/ICAM-1あるいは抗CD80/CD86の投与により導入された同種移植心に対する寛容は、IL-2,IL-12あるいはCD80遺伝子を発現させたドナー型腫瘍の移植によっても解除されずかなり安定であることが示された。 3, 抗CD80/CD86抗体の投与により骨髄移植後の急性GVHDの発症が阻止され、寛容が成立した。 4, 抗LFA-1/ICAM-1抗体の若年期における短期投与によって、NODマウスにおける自己免疫性糖尿病発症の永続的阻止が可能であった。 5, 抗IL-12抗体の投与により実験的自己免疫性ブドウ膜炎の発症が阻止され、その後のchallengeにも抵抗性の寛容が成立した。これはTh2型のサプレッサーの誘導によることが示された。実験的自己免疫性脳脊髄炎でも同様な効果が認められた。 6, IL-12 antagonistであるIL-12p40遺伝子の導入により同種移植筋芽細胞の拒絶が抑制され、抗CD80/CD86抗体との併用により相乗的に生着が延長された。 7, マウス及びヒトFasLに対するmAbsを作製し、その発現と機能を解析した。 8, マウス急性移植片対宿主反応(GVHD)において、肝障害は主にFasリガンド(FasL)、腸管障害は主にTNF、皮膚及びリンパ系の障害は両者によることを示し、これらに対する中和抗体の投与により急性GVHDの回避、寛容の導入が可能であった。また、FasL及びTNFの遊離を阻害するプロテアーゼ阻害剤の投与でも同様な効果が得られた。 9, 抗CD80/CD86抗体抵抗性の同種牌内移植肝細胞の拒絶は、Fas/FasLを介した傷害反応であることを明らかにした。 10, 同種移植角膜の生着においては、角膜内皮上のFasLが浸潤細胞のアポトーシスに寄与していることが示された。 11, FasLを遺伝子導入により発現させた細胞を皮内あるいは腹腔に移植すると好中球により速やかに拒絶されるが、IL-10やTGF-β遺伝子を同時に導入すると拒絶が抑制されることを見い出した。 12, マウスCD70,OX40L,CD30L,4-1BBLに対するmAbsを作製し、これらの分子の発現と機能を解析した。 13, ラットCD80,CD86,OX4OLに対するmAbsを作製し、これらの分子の発現と機能を解析した。
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