研究課題/領域番号 |
08457126
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
公衆衛生学・健康科学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
原田 勝二 筑波大学, 社会医学系, 助教授 (60086618)
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研究分担者 |
森田 展彰 筑波大学, 社会医学系, 講師 (10251068)
佐藤 親次 筑波大学, 社会医学系, 助教授 (90162437)
野村 文夫 筑波大学, 臨床医学系, 助教授 (80164739)
小田 晋 筑波大学, 社会医学系, 教授 (90049156)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
7,800千円 (直接経費: 7,800千円)
1998年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1997年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1996年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
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キーワード | アルコール依存症 / 遺伝的危険因子 / 対照研究 / コレシストキニンB受容体 / セロトニン1A受容体 / ミトコンドリアDNA / コレシストキニン遺伝子 / 遺伝的多型 / アルコール性肝障害 / Aldehyde dehydrogenase / Promoter / Genetic polymorphism / Risk factor / MAZ / Cis-element / アルコール離脱症 / 転写因子(Sp1) / radioimmunoassay / CCKペプチド濃度 / 遺伝的リスク因子 / Alcoholism / Cholecystokinin gene / Cholecystokinin B receptor / Serotonin Receptor / Genetic risk factor / Promoter region |
研究概要 |
アルコール依存症の発症および進展にはさまざまな生体要因に加え、ライフスタイルや心理的・社会的因子などが関与する多因子病である。しかしながら過去20年におよぶ研究から遺伝的要因が強い疾患であることも判明している。我々は依存症に対する遺伝的脆弱性に関わる候補遺伝子として幾つかのものを分析した。そのうちアルコール依存症と健常対照者との間で有意差が検出された遺伝子の多型性変異はCholecystokinin(CCK)geneのpromoter領域のSp1 binding cis-elementの-45C→Tの変異のほか、mitochondria DNAのATPase領域のへテロプラスミーおよびALDH2 promoter領域のMAZ binding cis-elementの-357G→Aの変異であった。しかしながらCCK-AおよびCCK-B受容体、Serotonin-1A受容体については新たな多型性変異が見い出されたが、アルコール依存症との相関はなかった。一方、CCK geneの変異型はアルコール離脱症状のうち個人差が顕著な「振戦譫妄」を呈した患者群では健常群より有意に高い頻度で検出された。この原因は変異型をもつ個体の末梢血のCCKペプチドは正常型よりも低いことと関連することが、Radioimmunoassayの結果から判明した。更に三次元人格分類票(TPQ)による調査データはCCK geneの変異型をもつ個体は損傷回避性の気質傾向が強く、とりわけ予期懸念や易疲労性が強いことも関連していた。このことはアルコール依存の背景に不安やストレスからの逃避があることを示唆している。
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