研究課題/領域番号 |
08457135
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
公衆衛生学・健康科学
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
三宅 浩次 札幌医科大学, 医学部, 教授 (20045363)
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研究分担者 |
松本 博之 札幌医科大学, 医学部, 教授 (80106476)
岸 玲子 北海道大学, 医学部, 教授 (80112449)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
1997年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1996年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
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キーワード | 神経行動テスト / 神経障害 / 有機溶剤 / 慢性曝露 / 影響評価 / 尿中代謝産物 / トルエン / スチレン / 精神神経障害 / 末梢神経伝導速度 / 色覚 |
研究概要 |
有機溶剤の神経毒性を鋭敏に検出できるテストを開発する目的で、神経行動テストバッテリ-、色覚、振動覚、末梢神経伝導速度等について、スチレンをFRP製造工程で使用している作業者79人と、トルエンを主体とした塗料を使用している作業者42人を対象に、性、年齢、教育歴をマッチさせた対照群と比較した。神経行動テストバッテリ-はWHOコアテスト、NESを用い、色覚はLanthony低彩度15ヒューテストを使用し定量的な評価はBowmanによるColor Confusion Index(CCI)を算出した。 スチレン曝露群の平均曝露濃度は19.8ppm、平均尿中マンデル酸濃度は、0.20g/l、クレアチニン補正値の平均は0.13g/g/creatinineであった。個人曝露濃度と尿中マンデル酸(非補正値、クレアチニン補正値、尿比重補正値)とCCIの相関は統計的に有意であった。年齢の影響を取り除くため±3歳以内でマッチした組では、曝露のCCIの平均は1.27(標準偏差0.24)、対照群は1.16(標準偏差0.17)で統計的には有意差が認められた。(p<0.01)。 トルエン曝露者の尿中馬尿酸濃度は1.50g/gであった。スチレン20ppm以上の曝露者で色覚は有意に劣ったが、トルエン曝露群では有意ではなかった。末梢神経伝導速度も同様の結果であった。トルエン曝露群では、中枢神経障害を検討したが、平均曝露年数は15.1年、累積曝露指数CEIは12.3+7.6年で、Digit symbol,Santa Anaおよび言語では、曝露群は有意に劣った。特にCEIが18(すなわち50ppmで18年以上曝露)郡では、それ以下に比べ有意に対照群との差が認められた。
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