研究課題/領域番号 |
08457166
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
河田 純男 大阪大学, 医学部, 助教授 (90183285)
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研究分担者 |
木曽 真一 大阪大学, 医学部・附属病院, 医員
松田 幸彦 大阪大学, 医学部, 助手 (90283770)
田村 信司 大阪大学, 医学部, 助手 (30243223)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
1996年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
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キーワード | 肝細胞癌 / TGF-βレセプター / 遺伝子変異 / 細胞増殖 |
研究概要 |
私共は従来よりTGF-βに対する反応性の喪失により肝細胞が自律的増殖能を獲得するという立場よりヒト肝発癌の分子機構解明へのアプローチを行っている。事実、私共は多くのヒト肝癌由来細胞株において、TGF-βに対する反応性が著しく低下していることを明らかにしてきた。 一方、B型肝炎やC型肝炎に由来した肝硬変では高率に肝癌が発生する。私共はB型肝炎ウイルスのX遺伝子を細胞株に導入し、TGF-βに対する反応性を検討した。その結果、X遺伝子を発現した細胞ではTGF-βに対する反応性が著しく低下しことを見出した。更に、この反応性の低下はTGF-βレセプターの発現低下によることを明らかにした。したがって、B型肝炎ウイルスの感染により、肝細胞にX遺伝子が発現し、TGF-βレセプターの発現を抑制することにより、TGF-βによる増殖抑制機構から逸脱すると考えられる。 また、TGF-βに対する反応性を喪失している肝癌細胞株において、TGF-β II型レセプター遺伝子の変異に基ずく、レセプター蛋白の細胞表面へ発現低下を見出している。今後このような遺伝子変異と肝発癌との関連を明らかにしていく。
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