研究課題/領域番号 |
08457171
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 宮崎医科大学 |
研究代表者 |
坪内 博仁 宮崎医科大学, 医学部, 教授 (60145480)
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研究分担者 |
弘野 修一 宮崎医科大学, 医学部, 講師 (00181222)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
1997年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1996年度: 5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
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キーワード | HGF / HGF activator / 肝障害 / 急性胃粘膜傷害 / 成熟型HGF / 臓器特異性 / 肝障害モデル / 胃粘膜障害モデル |
研究概要 |
成熟型HGFが障害臓器特異的に発現しているかどうかを明らかにするために、日本ザルを用いて、四塩化炭素による肝障害モデルと塩酸の経鼻胃管投与による急性胃粘膜障害モデルを作成し、各臓器におけるHGFの発現とその存在様式およびその機序を検討した。 【肝障害モデル】肝障害サルにおける各組織中のHGF蛋白レベルは、肝組織中で著明に増加し、脾臓でも増加がみられた。HGF mRNAの発現増加も肝臓および脾臓で著しく、その発現は四塩化炭素投与後12時間でみられた。腎臓および肺におけるHGF蛋白、HGF mRNAレベルの増加はみられなかった。HGF activator蛋白レベルは正常サルおよび四塩化炭素肝障害サルのいずれにおいても肝臓で著しく高く、そのmRNAも肝臓でのみ発現していた。またHGF activator活性は正常肝では低く、傷害肝で増強していた。 【胃粘膜障害モデル】急性胃粘膜障害モデルの、胃組織中HGF濃度は、塩酸投与後3時間までは低かったが、6時間には2.7ng/g組織,12時間に3.8ng/g組織と著しく増加した。塩酸投与後、胃組織におけるHGF mRNAの発現は6時間で著明に増加した。一方、HGF activatorのmRNAの発現は認められなかった。成熟型HGFは肝臓で著しい増加が見られた。脾臓ではごく僅かの成熟型HGFが検出されたが、肺および腎では検出されなかった。胃粘膜障害時の胃組織にはpro HGFとHGFの両者が存在したが、正常胃組織ではHGF蛋白は殆ど存在していなかった。 【まとめ】HGFはpro HGFとして種々の臓器で産生されるが、成熟型HGFは障害臓器特異的に発現する機序が明らかになった。
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