研究課題/領域番号 |
08457179
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
呼吸器内科学
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
久保 恵嗣 信州大学, 医学部, 講師 (80143965)
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研究分担者 |
芝本 利重 信州大学, 医学部, 助教授 (90178921)
本田 孝行 信州大学, 医学部, 講師 (80238815)
小泉 知展 信州大学, 医学部附属病院, 助手 (20273097)
藤本 圭作 信州大学, 医学部附属病院, 助手 (70242691)
小林 俊夫 信州大学, 医学部附属病院, 講師 (80020775)
松沢 幸範 信州大学, 医学部・附属病院, 助手 (40219423)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1997年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 緬羊 / エンドトキシン肺損傷 / インターロイキン / TNF / 蛋白分解酵素 / 高地肺水腫 / VEGF,VPF / 蛋白分解酵素阻害剤 / 気道上皮液 / グルタチオン |
研究概要 |
研究費が継続して交付された平成8年度、9年度にかけて以下の検討をおこなった。 1)覚醒時緬羊での検討: a)腫瘍壊死因子(TNF-alpha)、インターロイキン(IL)-6およびIL-8の産生阻害剤であるJTE-607のエンドトキシン(E)1μg/kg静注により惹起される早期の肺高血圧、血中好中球数の減少、低酸素血症および後期にみられる蛋白透過性亢進肺水腫への効果を検討したが、JTE-607 10mg/kgの前投与によってもこれらの傷害は抑制されなかった。 b)E投与後の血清中のTNF-alpha濃度をマウスL-929細胞を用いたbioassay法(Yoshie et al.J Biochem 100:531,1986)で経時的に測定した。E投与後TNFは増加したが、JTE前投与でもTNF濃度は抑制されなかった。 c)気道内に存在する蛋白分解酵素阻害物質であるsecrerary leukopretease inhibitor(SLPI)が活性酵素のscavenger作用を有するかを検討した。Recombinant法により生成された1/2 SLPI(TEI-7361)15mg/kgを静脈内投与し経時的に気管支肺胞洗浄液、肺リンパ液および血清でのグルタチオン(GSH)濃度を測定したが、投与後前後で有意差はなかった。 2)高地肺水腫(HAPE)症例の発症早期の気管支肺胞洗浄液での検討: a)IL-1、IL-6、IL-8、IL-10、TNF-alphaおよびP-selectionの濃度をELISA法で測定した。ILsおよびTNFは発症早期に著明に増加し、回復時にはすみやかに低下した。P-selectinは変化なかった。IL-6およびTNF濃度と肺循環のdriving pressureと正相関した。 b)vascular endothelial growth factor(VEGF)あるいはvascular permeability factor(VPF)濃度をELISA法で測定した。本物質は急性肺損傷での肺血管透過性亢進の一因子である可能性がある。4例のHAPE症例での濃度(pg/ml)は、244,78,71,210であり、健康人ではほどんどdetectされないとされている。今後、健康人やARDS、他の肺疾患での検討を要する。
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