研究課題/領域番号 |
08457186
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
呼吸器内科学
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
田村 尚亮 順天堂大学, 医学部, 講師 (10188435)
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研究分担者 |
高橋 英気 順天堂大学, 医学部, 講師 (90216747)
瀬戸口 靖弘 順天堂大学, 医学部, 助手 (90206649)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
7,800千円 (直接経費: 7,800千円)
1998年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1997年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1996年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
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キーワード | HPS-1 / 間質性肺炎 / 膜蛋白輸送 / 遺伝子多型 / AP-3 / HPS遺伝子 / PCR-SSCP / ヘルマンスキー・パドラック症候群 / 点突然変位 |
研究概要 |
Hermansky-Pudlak症候群(H-P症候群)での高率な間質性肺炎(IP)発症に着目し、H-P症候群の原因遺伝子(HPS遺伝子)をポジショナルクローニングによってクローニングし、HPS-1遺伝子の全遺伝子配列を明らかとした。その後、世界各地のH-P症候群患者の遺伝子を多数解析し、10個所の遺伝子変異部位を同定した。この成績から、各国における遺伝子異常の分布のパターンを明らかにしつつある。本邦症例ではexon 5、13に変異が存在することを明らかとした。しかし、約半数のH-P症候群患者ではHPS-1遺伝子には異常がなく、他の遺伝子座に異常が存在する可能性が示唆された。 また、多数の呼吸器疾患症例及び正常者についてSSCP-PCRを用いた変異遺伝子の解析を行った結果、特発性間質性肺炎患者の過半数がexon 15における遺伝子多型(Pro491Arg変異)を有することが明らかとなった。これは正常者や他の呼吸器疾患患者と全く異なる所見であり、exon15における遺伝子多型が肺線維化と関連する可能性が高いことを示す成績と考えられた。 HPS-1蛋白の機能に関しては既知の遺伝子と相同性が極めて低く、十分に明らかとすることは出来なかったが、細胞内小器官における蛋白輸送に関連する可能性が推測される。抗HPS-1蛋白抗体を作成し、melanocyteやマクロファージ細胞株でHPS-1蛋白局在部位を検討したところ、trans Golgi network(TGN)での局在が認められた。本蛋白がadaptor protein-3(AP-3)のサブユニットの一部と関連する可能性を示唆する成績も得られている。今後は更に、モデルマウスであるpale ear 、pearlマウスなどを用いて肺線維化機転における役割を明らかにしていきたい。
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