研究課題/領域番号 |
08457195
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経内科学
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
松村 喜一郎 帝京大学, 医学部, 助教授 (50260922)
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研究分担者 |
斉藤 史明 帝京大学, 医学部, 助手 (40286993)
YAMADA Hiroki TEIKYO UNIVERSITY,DEPARTMENT OF NEUROLOGY,INSTRUCTOR (90260926)
萩原 宏毅 帝京大学, 医学部, 助手 (80276732)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
9,000千円 (直接経費: 9,000千円)
1998年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1997年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1996年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
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キーワード | dystroglycan / laminin / Dp116 / 細胞接着因子 / シュワン細胞 / LPB30 / シアル酸 |
研究概要 |
Dystroglycan-laminin結合の異常による末梢神経髄鞘形成不全の分子機構を解明するために,同結合を分子生物学的,生化学的,細胞生物学的に解析した. 結果:(1)末梢神経のシュワン細胞においてα-dystroglycanとβ-dystroglycanは複合体を形成する.(2)dystroglycan複合体は細胞外の膜表在性蛋白であるα-dystroglycanを膜貫通蛋白であるβ-dystroglycanがシュワン細胞膜につなぐ構造を取る.(3)α-dystroglycanはO型糖鎖にα2-3結合したクラスター状のシアル酸を持つmucin型糖蛋白であり,中央部に棒状のmucin domainを持つ.(4)α-dystroglycanに特異なシアル化糖鎖構造があり,これがlamininとの結合に重要である.(5)α-dystroglycanは末梢神経において神経内膜基底膜の構成蛋白であるlaminin-2とagrinのdual receptorである.(6)α-dystroglycanとの結合はagrinとlaminin-2で競合する,つまりこの2つのリガンドの結合部位は同一である.(7)シュワン細胞内においてβ-dystroglycanはDp116によって裏打ちされる.(8)dystroglycan複合体は実際に細胞表面に発現し,さらに細胞接着因子として機能する. 結論:以上の結果はdystroglycan複合体がシュワン細胞膜のlaminin受容体として細胞接着のみならず髄鞘形成にも関与することを示唆する.
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