研究課題/領域番号 |
08457234
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
皮膚科学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
田上 八朗 東北大学, 医学部, 教授 (60026911)
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研究分担者 |
舩山 道隆 (船山 道隆) 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (90292333)
高橋 和宏 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (20226822)
照井 正 東北大学, 医学部・附属病院, 講師 (30172109)
相場 節也 東北大学, 医学部, 助教授 (80159269)
田中 美佐子 東北大学, 医学部, 助手 (90271907)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
1998年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1997年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1996年度: 5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
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キーワード | 乾癬 / 補体 / サイトカイン / メラノサイト / 角層 / 走化性 / 樹状細胞 / ケモカイン / ケラチノサイト / C3 / 掌蹠膿庖症 / UVB / PUVA / 掌〓膿胞症 / 局溶血清連鎖球菌 / スーパー抗原 |
研究概要 |
最近の研究から、乾癬は免疫遺伝病であることが示唆されている。その特有の角層に向かう白血球の遊走現象を引き起こす要因を、一般的に皮膚炎に認められる炎症性サイトカインから、より特異性の高いと考えられる補体系の関与に的をしぼり、表皮における補体産生、角層を中心とする、補体活性化の過程の解析をおこなった。その結果、角層表面に補体C3biが付着し、そこに接着し活性化された白血球はいくつかの単球走化性因子を放出する。ある程度のMip-1alpha、MIP1betaに加えて、別の因子の存在が認められた。この因子は既知のMip-1alpha、MIP1beta,MCP-1など10kDの分子量をもつ既知のケモカインよりも大きな物質であることが確かめられた。 さらに、本症では臨床的によく知られた引きがねとなる溶連菌感染との関係から、そのスーパー抗原を含んだ細菌抗原と患者リンパ球との反応を解析し、本症の発症機序を探ろうとした。とくに、β溶血性連鎖球菌が乾癬の発症に関係する可能性が高いため、β溶血性連鎖球菌から得たスーパー抗原を用い、末梢血単核球に与える影響を検討し、β溶血性連鎖球菌由来のスーパー抗原のVβ8,CAPに対して、乾癬患者が正常人に比べ、有意に低い反応性を示すことを見いだした。 一方、連鎖球菌より分離したOK-432もスーパー抗原であり、この物質への乾癬患者リンパ球の反応性は低下していることを、私たちはすでに報告している。ところが、このような反応性の低下は、掌蹠膿疱症の患者ではみられなかった。膿疱性乾癬の限局型のアロッポウ稽留性肢端皮膚炎は掌蹠膿疱症と同様に手足に膿疱性病変を生じる疾患ではあるのに明らかに反応性の低下があることから、掌蹠膿疱症は免疫反応の上からは乾癬とは別の疾患であることが示唆された。
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