研究課題/領域番号 |
08457265
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
内分泌・代謝学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
中島 弘 大阪大学, 医学部, 助手 (50252680)
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研究分担者 |
朝川 秀樹 大阪大学, 医学部, 助手 (60283785)
宮川 潤一郎 大阪大学, 医学部, 助手 (00127721)
難波 光義 大阪大学, 医学部, 助手 (00183533)
花房 俊昭 大阪大学, 医学部, 講師 (60164886)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1996年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
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キーワード | I型糖尿病 / レトロウイルス / ポジショナルクローニング / 疾患感受性遺伝子 / ウイルス感染 / 膵β細胞破壊 / NODマウス / 遺伝子導入法 / 組織適合抗原遺伝子 |
研究概要 |
I型糖尿病は疾患感受性遺伝子を中心とした遺伝因子以外に、環境因子によっても発症率が左右される。疾患感受性遺伝子については、主たるものについてポジショナルクローニングが完成しつつあるものの、上記の観点にたった研究からは、あまり成果が得られていない。 そこで、研究代表者はこれまでと異なるアプローチの必要を痛感し、ウイルス感染によって誘発されるヒトI型糖尿病の発症機序を明らかにしようと考えた。ウイルス感染はヒトI型糖尿病の誘因ともなり、ウイルス遺伝子自体の存在が膵β細胞破壊や機能異常の原因となる可能性がある。 ヒトI型糖尿病のよいモデル動物であるNODマウスには、膵島にレトロウイルスが存在することをすでに教室で認めており、まずそのゲノムをクローニングした。タイプCレトロウイルスとのホモロジー・クローニングにより、NODマウス膵RNAよりgag領域のcDNAをクローニングし、次に、NODマウス膵に特異的なウイルスを同マウスのゲノムからクローニングし、4.8kbにおよぶ、その全構造を明らかにした。 検討の結果、膵島炎を中心とした病態との関係、組織特異的発現に関して有用な知見を得た。さらに妊娠NODマウスにウイルス遺伝子に由来するミニジーンを導入し、免疫寛容の誘導による仔の発症率抑制と膵β細胞破壊の予防が可能と考え、in vivoの遺伝子導入の予備検討を行った。マーカー遺伝子を用いた検討では、導入遺伝子が胎仔・胎盤系のyolk sackに発現することが確認できた(論文未公表)。遺伝子治療に向けて実験系最適化のめどがたったといえる。
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