研究課題/領域番号 |
08457270
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
斎藤 政樹 北海道大学, 医学部, 教授 (60012762)
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研究分担者 |
薮中 宗之 (藪中 宗之) 北海道大学, 医学部, 助手 (70240637)
石井 睦 北海道大学, 医学部, 助手 (20232225)
大田 雅嗣 北海道大学, 医学部, 助教授 (90160514)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
7,800千円 (直接経費: 7,800千円)
1997年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1996年度: 6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
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キーワード | アポトーシス誘導 / 細胞外マトリックス / テネイシンC / フィブロネクチン / シアル酸転移酵素-1 / シアリルモティーフ / ガングリオシドGM3 / インテグリン分子VLA-5 / シアル酸転移酵素-I / II型膜蛋白質 / 細胞周期 / 細胞外マトリックス糖蛋白 / インテグリンVLA-5 / 単球系分化 / 顆粒球系分化 / 細胞死アポトーシス / 間質・上皮間相互作用 |
研究概要 |
平成8-9年の研究期間内に、以下の研究成果を得た。:(1)細胞外マトリックス(ECM)糖蛋白フィブロネクチン(FN)は、単球系分化過程で特異的に発現増大するインテグリン分子VLA-5との相互作用のもとに、単球の生存に対して負の制御因子として働いている可能性が明らかになった。また単球系分化誘導においてのみVLA-5のmRNA発現が増大し顆粒球系分化においては殆ど増大しない。VLA-5の細胞表面膜上への発現は、単球系分化過程で選択的に増大し、末梢血単球において発現が極めて強い。FNで誘導されるアポトーシスに対する感受性は、単球系分化過程で著しく増大し、抗VLA-5抗体またはRGDペプチドによって、その感受性はほぼ完全に消失した。FNは末梢血の正常単球のアポトーシスを有意に増大させるが、正常顆粒球に対しては殆ど影響しない。また抗FN抗体は正常単球のアポトーシスを抑制し、その生存期間を延長させる。(2)ECM糖蛋白テネイシンCは、腫瘍組織形成の際、間質・上皮間相互作用に基づいて、時間的、空間的に極めて限定された発想様式をとり、そのde novo合成は間質・上皮間相互作用のもと、水溶性細胞増殖因子EGFによって誘導された。ヒトのテネイシンCはEGF様ドメインを持つが、それ自身、またはその部分ペプチドにはテネイシンC誘導効果が殆ど認められないことが判明した。(3)シアロ糖脂質分子ファミリー、ガングリオシド、に属する1分子種ガングリオシドGM3はヒト骨髄性白血病細胞の増殖を抑制し単球系分化を誘導するが、その合成酵素(シアル酸転移酵素-1)の遺伝子クローニングに世界で初めて成功した。この遺伝子がコードする糖転移酵素は、他のシアル酸転移酵素と同様に2つのシアリルモティーフ(LとS)を持ち、II型の膜蛋白である。C末側に少なくとも3ヶ所の強い疎水性ドメインが存在する。今までに遺伝子クローニングされているシアル酸転移酵素に比べ、シアリルモティーフL内に特異的なアミノ酸残基変異を認めた。
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