研究課題/領域番号 |
08457271
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
一瀬 白帝 山形大学, 医学部, 教授 (10241689)
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研究分担者 |
惣宇利 正善 山形大学, 医学部, 助手 (20292419)
山崎 鶴夫 山形大学, 医学部, 助手 (00282202)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
7,700千円 (直接経費: 7,700千円)
1998年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1997年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1996年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
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キーワード | 凝固第XIII因子 / 分子生物学 / 細胞生物学 / 遺伝子異常 / アミノ酸置換 / 生合成 / 放出機構 / 発現調節機構と指導 / 発現調節機構と誘導 |
研究概要 |
1. XIII因子欠損症の遺伝子変異の同定と変異蛋白質の解析 AサブユニットのエクソンI/イントロンA境界の20塩基欠失、エクソンIV/イントロンD境界の1塩基挿入、Arg260Cys、Tyr283Cys、Gly562Argのミスセンス変異、Leu463での4塩基挿入などの遺伝子異常を同定した。2種のスプライス異常ではmRNAの著減を証明し、3種のミスセンス変異はmolecular modelingにより3次元構造の変化を推定した。また、Tyr283Cys、Gly562Arg変異体とLeu463短縮型変異体は哺乳類細胞で、Arg260Cys変異体とエクソン4欠失体は酵母細胞で発現させ、これらが不安定で細胞内で急速に分解されることを明らかにした。 また、世界で発見されている全てのBサブユニット欠損症症例の遺伝子解析を行って4種の変異を同定し、血縁関係の無い3症例の遺伝子異常が創始者効果によることを明らかにした。これらの結果を総合して、新しいXIII因子欠損症の分類法を提唱した。 2. Aサブユニットの発現調節機構の解析 Aサブユニットの発現転写を司る5'発現調節領域のエレメントを同定し、それぞれのエレメントに結合する転写因子を同定した。その結果、NF-1とSP-1が骨髄由来の細胞における基礎的な発現に関与し、GATA-1が巨核球特異的に働いていることを明らかにした。 3. Aサブユニットを発現する細胞株の同定 単球系、巨核球系の培養細胞がAサブユニットを発現し、これらの細胞では、分化・成熟と共にその発現量が変動することが分かった。今後更に、その機構を追究して、この細胞の形態変化、特に細胞質断片(血小板)の放出反応と、Aサブユニットの細胞外への放出の様子を観察し、Aサブユニットの生合成過程を解析する予定である。
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