研究課題/領域番号 |
08457272
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
谷 憲三朗 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (00183864)
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研究分担者 |
浅野 茂隆 東京大学, 医科学研究所, 教授 (50134614)
谷口 功邦 実験動物中央研究所, 室長 (10072406)
高橋 聡 東京大学, 医科学研究所, 助手 (60226834)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
1996年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
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キーワード | コモンマーモセット / 末梢血造血幹細胞 / 免疫遺伝子治療 / 多剤耐性遺伝子 / GM-CSF遺伝子 / B7-1遺伝子 / IL-12遺伝子 / レトロウイルスベクター |
研究概要 |
コモンマーモセット末梢血造血幹細胞(PBSC)中へレトロウイルスベクターを用い、in vitroで多剤耐性遺伝子(MDR1)を高率に遺伝子導入できる系を確立した。この系を用い作製したMDR1遺伝子導入PBSCを、大量放射線照射後のマ-モセットに移植し、臨床経過を観察している。現在移植後約220日目であるが、末梢血好中球ならびにリンパ球中に導入されたMDR遺伝子を検出しており、将来的に目的遺伝子をin vivo選択マーカーとしてのMDR1遺伝子とともに長期にわたる血液再構築能を有する造血幹細胞中に導入し得ることが示唆された。この研究成果をもとに、BCR/ABLならびにPML/RARレトロウイルスベクターを用い、マ-モセットPBSC中への遺伝子導入を現在検討中である。なお現在の問題点は、これらの融合遺伝子はウイルス産生細胞に対して毒性を発揮するため、高力価ウイルス産生細胞が樹立できず、充分な遺伝子導入造血幹細胞が得れない点である。この問題を解決するために短期的ウイルス産生細胞株をφNX産生細胞をもとに樹立中である。これにより高力価の融合遺伝子導入用ベクターの作製とPBSCへの遺伝子導入が可能になるものと期待される。一方、白血病への遺伝子治療法の開発の為にマウス自家白血病・リンパ腫モデル系を用いて検討した。GM-CSF,B7-1遺伝子導入リンパ腫細胞の抗腫瘍ワクチン誘導効果には相加性があることが明らかとなった。また我々の自家肺がんマウスモデル系で、IL-12遺伝子導入腫瘍細胞の抗腫瘍ワクチン誘導効果ならびに既存腫瘍への治療への治療効果が明らかにされており、IL-12遺伝子導入白血病・リンパ腫細胞の抗腫瘍免疫誘導効果も期待され、現在検討中である。以上のように、今後の白血病・リンパ腫に対する免疫遺伝子治療法の基盤技術が確立されてきている。
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