研究課題/領域番号 |
08457289
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
腎臓内科学
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
林 松彦 慶應義塾大学, 医学部, 助教授 (60129608)
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研究分担者 |
佐藤 総一郎 (佐藤 聡一郎) 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (50255452)
山路 安義 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (20200701)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1997年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1996年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | NFκB / IκB / メサンギウム細胞 / cytokine / RAGE / NF-IL6 |
研究概要 |
メサンギウム細胞のcytokine反応性をみる目的で、endothelin、IL-1β、TNF-αと一酸化窒素産生酵素の相互間系を検討し、endothelinは一酸化窒素産生酵素のcytokineによる誘導を抑制することを見いだした。これらcytokineはNFκBの活性化を介して作用を発現することが示されている。また、NFκB結合部位をluciferaseのcDNA上流に6ヶ所組み込んだvectorを作成し、メサンギウム細胞に移入した。この細胞にangiotensinIIを作用させたところ、luciferase活性が4倍以上に亢進し、angiotensinIIによるNFκB活性化が示された。以上の検討より、NFκBがメサンギウム細胞に対する作用を発現する上で重要な役割を果たすと想定されることから、この反応の制御を目的として,NFκBと結合して不活性な状態に保つ蛋白であるIκBの燐酸化部位のアミノ酸を置換した変異体を作成し、adenovirusに組み込んだ。メサンギウム細胞にTNF-αを作用させると細胞死を生じるが、上記のadenovirus感染を行った変異IκB発現細胞では、この作用がさらに増強し、NFκBはapoptosisの抑制を行っていると考えられた。また、lipopolysacaride、interleukin-1を作用させた場合も同様に変異IκBの発現は細胞死を増強し、NFκBはapoptosis抑制因子として作用することが示された。そこで、ラットの腎へのin vivoでの感染を試みたが、腎動脈内投与では、その感染は近位尿細管にのみ認められ、現在、メサンギウム細胞への感染を誘導するため改良中である。
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