研究課題/領域番号 |
08457400
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
麻酔・蘇生学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
橋本 保彦 東北大学, 医学部, 教授 (00004648)
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研究分担者 |
芳賀 忍 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (40271944)
松川 周 東北大学, 医学部・附属病院, 助教授 (00108507)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
7,800千円 (直接経費: 7,800千円)
1997年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1996年度: 6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
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キーワード | 呼吸筋疲労 / 換気補助 / 横隔膜 / 筋張力 / Pdi / 吸気周期 / 吸気同期 / 横隔膜筋収縮 / 胃-食道内圧較差 / テタヌス刺激 / 筋疲労 |
研究概要 |
〔目的〕:補助換気が犬の横隔膜筋疲労に及ぼす影響を明らかにする目的で、横隔神経刺激による横隔膜収縮を自発吸気にみたて、人工換気の吸気および呼気相に同期させた2群で、横隔膜筋疲労を比較検討した。 〔方法〕:雑種成犬18頭を対象に麻酔下に両側横隔神経に刺激電極を装着し、また左右の横隔膜にひずみ型トランスデューサを逢着した。両側横隔神経に10、20、30、40、50、100Hzの最大上刺激を加えて、横隔膜筋張力およびPdiを測定した。調節呼吸下に40Hz、1秒間、12回/分のテタヌス刺激を横隔神経に30分間加えて横隔膜筋疲労を誘導した。9頭で人工換気の吸気開始時に(吸気同期群)、他の9頭で呼気相に同期して刺激を加えた(呼気同期群)。疲労誘導前、疲労誘導直後、30分、60分後に左右横隔膜筋張力、Pdiを測定し、疲労前値に対する変化率を両群間で比較検討した。 〔結果〕:横隔膜筋疲労誘導後、吸気同期群と呼気同期群の両群で左右横隔膜筋張力、Pdiはいずれも有意に低下した。刺激頻度が高くなるに従い、横隔膜筋張力およびPdiの低下の程度は小さくなり、経時的に回復する傾向があった。吸気同期群、呼気同期群間の比較では、疲労直後、30分と60分後のいずれにも有意差を認めなかった。横隔膜筋疲労時の横隔膜筋張力とPdiの関係の検討では一部に有意差を認め、いずれもPdiの低下が横隔膜筋張力の低下より軽微であった。 〔考察〕:吸気同期により横隔膜筋疲労は軽減されなかったのは、吸気流速が低く設定されていて横隔膜筋収縮に対する負荷が軽減しなかったと考えられる。補助換気では吸気努力が減少し横隔膜の仕事量が軽減されるが、本研究では横隔膜筋疲労の誘導に最大上刺激を持続させたことも、吸気同期が横隔膜筋疲労を軽減しなかった理由と考えられた。
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