研究課題/領域番号 |
08457403
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
麻酔・蘇生学
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研究機関 | 富山医科薬科大学 |
研究代表者 |
伊藤 祐輔 富山医科薬科大学, 医学部, 教授 (70018307)
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研究分担者 |
畠山 登 富山医科薬科大学, 附属病院, 助手 (70251907)
渋谷 伸子 富山医科薬科大学, 医学部附属病院, 講師 (40178926)
廣田 弘毅 (広田 弘毅) 富山医科薬科大学, 附属病院, 講師 (30218854)
百瀬 弥寿徳 東邦大学, 薬学部, 教授 (50020813)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
1998年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1997年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1996年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 全身麻酔薬 / 膜流動化 / 単離心筋細胞 / カルシウム チャネル / 全細胞膜電位固定 / 膜電流固定 / カルシウムチャネル / 膜容量 / 細胞膜 / 吸入麻酔薬 / 静脈麻酔薬 / イオンチャネル / 心筋単離細胞 / パッチクランプ法 |
研究概要 |
動物における吸入麻酔薬を用いた全身麻酔において100〜200気圧下に動物をおくと麻酔作用が消失する。この現象は吸入麻酔薬分子が細胞膜内で一定以上の体積を占めると、膜を構成する分子の配列が乱れイオン通過が障害されることにより麻酔作用が発現するという臨界体積仮説によって説明されている。一方、吸入麻酔薬が作用部位に結合して余剰体積が一定以上になると細胞膜が変化して麻酔作用が発現するという余剰体積仮説が提唱されている。しかしながら、現在吸入麻酔薬の作用機序を十分に説明できうる学説はない。 我々は、本研究において心筋および血管平滑筋のLタイプのカルシウムイオンチャネルが吸入麻酔薬であるハロセン、イソフルラン、およびセボフルラン、あるいは静脈麻酔薬であるケタミン、チオペンタールのいずれによっても抑制されることを明らかにし、この機序が全身麻酔薬の陰性変力作用を発現するものと結論した。さらに本研究は全身麻酔薬(吸入麻酔薬・全身麻酔薬)のチャネル遮断作用に対して麻酔薬による膜流動化が関与するか否かについて明らかにすることを目的として電気生理学的手法を用いて全身麻酔薬適用下での電気的細胞膜容量の測定が行われたが、吸入麻酔薬であるハロセンは膜容量を減少させたが、静脈麻酔薬であるチオペンタールとプロポフォールは有意に膜容量を増大させた。膜容量の変化は膜抵抗の変化に先行して起こると考えられているが、全身麻酔薬のカルシウムチャネル遮断作用と全身麻酔薬による電気的膜容量の変化はそれぞれ独立した部位での薬理作用であると考え、チャネルの遮断作用に膜容量の変化が関連しないと結論付けた。
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