研究課題/領域番号 |
08457421
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
河邉 香月 (河邊 香月) 東京大学, 医学部・附属病院, 教授 (20124670)
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研究分担者 |
武内 巧 三井記念病院, 医員 (90167487)
亀山 周二 東京大学, 医学部・附属病院, 講師 (90186015)
森山 信男 東京大学, 医学部・附属病院, 講師 (80143501)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
8,400千円 (直接経費: 8,400千円)
1997年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1996年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
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キーワード | ヒト前立腺組織 / ヒト前立腺部尿道 / α_<1->アドレナリン受容体 / 結合実験 / protection assay / α_1-アドレナリン受容体 / 前立腺肥大症 / 細胞培養 / in vitro autoradiography |
研究概要 |
昨年度はヒト前立腺組織内平滑筋細胞の培養にて、in vitroでのα_1-アドレナリン受容体の作用を検討した。その結果前立腺平滑筋培養細胞はα_1-アドレナリン阻害剤並びに刺激剤に反応することを形態学的に証明し、この薬剤の臨床効果を裏付けた。 本年度はヒト前立腺組織の間質と性質を同じくする、ヒト前立腺部尿道粘膜下間質のα_1-アドレナリン受容体のサブタイプをmRNAレベルと蛋白レベルで検討するとともに、サブタイプmRNAの局在を検討した。 方法: 手術時に得られたヒト前立腺部尿道ならびに前立腺を直ちに凍結し、分子生物学的検討並びに結合実験に供した。またmRNAサブタイプの局在の検討にはOCTに包埋後、凍結切片を作成し、in situ hybridizationを行った。以上より、ヒト尿道と前立腺組織でのα_1-アドレナリン受容体のサブタイプを決定した。 結果並びにまとめ: mRNAサブタイプの検討ではα_<1a>-アドレナリン受容体が前立腺部尿道の主が成分であり、α_<1b,1d>-受容体は殆ど無かった。またその局在は前立腺部尿道の粘膜下間質の平滑筋に認められた。結合実験に於いてもヒト前立腺尿道にはα_<1B>やα_<1D>-受容体に比べ、α_<1A>-アドレナリン受容体が優位に存在し、α_<1L>-アドレナリン受容体も存在した。さらに、ヒト前立腺尿道は前立腺と比較しprzosinに対する親和性が低く、α_<1L>-アドレナリン受容体の存在比率が高いことが判明した。 以上より、ヒト前立腺部尿道はmRNAレベルではα_<1a>サブタイプが有意であるが、機能的にはα_<1A>並びにα_<1L>-アドレナリン受容体が収縮を関与していた。
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