研究課題/領域番号 |
08457437
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
産婦人科学
|
研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
田中 憲一 新潟大学, 医学部, 教授 (10126427)
|
研究分担者 |
青木 陽一 新潟大学, 医学部, 講師 (40231774)
高桑 好一 新潟大学, 医学部, 講師 (80187939)
|
研究期間 (年度) |
1996 – 1997
|
研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
|
配分額 *注記 |
7,100千円 (直接経費: 7,100千円)
1997年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1996年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
|
キーワード | 家族性卵巣がん / BRCA-1遺伝子 / 家族性卵巣癌 / BRCA1遺伝子 / 卵巣がん / 連鎮解析 / BRCA1 |
研究概要 |
(1)平成8〜9年度にかけて家族性卵巣癌家系、乳癌/卵巣癌家系34家系を集積し、BRCA1遺伝子の解析を行った結果、卵巣癌家系17家系中7家系(41.2%)乳癌/卵巣癌家系17家系中11家系(64.7%)合計34家系中18家系(52.9%)にBRCA1遺伝子の異常をみとめた。18家系中17家系で認められた異常は蛋白の中断を引き起こすものであったが1家系ではZinc finger motifの構造に影響をおよぼすものであった。さらにBRCA2についても検討を行ったが明らかな異常は1例も認められなかった。 (2)卵巣がん腫瘍組織からDNAが採取可能であった症例について、BRCA1遺伝子内に位置するD17S1322,D17S855、近傍に位置するD17S1325の3つのマイクロサテライトDNA多型マーカーを用いてLOHの解析を行った結果、germline mutationを有する21症例では、全例でLOHが確認された。 BRCA1遺伝子に関連しない15家系を対象として、患者が少なくとも2名以上存在すれば解析可能なsib-pair analysisを実施した結果、9q34-35領域においてZ2=0.96が得られた。 (4)BRCA1遺伝子に異常を認めた女性68名(患者32名、健常者36名)の年齢をもとにカプランメイヤー法により卵巣癌の浸透率を計算し、日本人における生涯危険率が80%であることを明らかにした。 (5)BRCA1遺伝子に異常を認めた卵巣癌患者25名の臨床的解析の結果、しょう液性腺癌が96%を占め、孤発例に比較し明らかに高い生存率を示し事、あるいは発症年齢の平均は51.1才と孤発例の平均年齢52.03才とほぼ変わらず欧米の家族性卵巣癌患者の平均発症年齢より高い事が明らかになった。 (6)アンケート調査による上皮性卵巣癌4512例の解析の結果、1例の遺伝性卵巣癌/乳癌家系、6例の遺伝性卵巣癌家系、5例の家族性卵巣癌家系が認められたが、この頻度は欧米のものと比較すると約10分の1であった。
|