研究課題/領域番号 |
08457473
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児外科
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
岡田 正 大阪大学, 医学部, 教授 (40028569)
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研究分担者 |
和佐 勝史 大阪大学, 医学部, 助手 (10240467)
窪田 昭男 近畿大学, 医学部, 講師
鎌田 振吉 大阪大学, 医学部, 助教授 (40161202)
高木 洋治 大阪大学, 医学部, 教授 (40154760)
陳 かい 大阪大学, 医学部, 客員研究員
臼井 規朗 大阪大学, 医学部, 助手 (30273626)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
1997年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1996年度: 5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
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キーワード | 新生児虚血性腸炎 / NO / L-NAME / 一酸化窒素 / 組織血流量 / 腸管虚血再潅流モデル / L-Arginine / L-Glutamine |
研究概要 |
Sepsisでは腸管での一酸化窒素nitric oxide(NO)の合成が促進され、これが腸管障害の一因であると考えられている。しかし、本病態での消化管におけるinducible NO synthase (iNOS)mRNAの発現と腸管粘膜障害との関係に関しては明らかではない。そこで、ラットにエンドトキシンを投与し、腸管におけるiNOS mRNAの発現をNorthern blot法およびRT-PCR法を用いて検討した。その結果次のことが明らかとなった。1)食道、小腸、結腸においてiNOS mRNAはエンドトキシン投与1時間後より発現し、4時間目で最高値をとった。デキサメサゾン前投与によりこれらの発現は抑制された。2)デキサメサゾンとNOS阻害剤のL-NAMEを投与することで、エンドトキシン投与により起こる腸管粘膜の透過性の亢進が改善された。以上より、消化管には組織特異的にiNOS mRNAの発現が見られること、sepsisにおいてNO産生を抑制することで腸管粘膜障害が抑制される可能性が示された。 さらに本研究を進めるため、ラットにエンドトキシンを投与して、消化管粘膜のendothelial nitric oxidase synthase(NOS-III)の発現を測定することで、腸管虚血や感染症の病態時にしばしば見られる消化管粘膜障害の病因としてNOが関与している可能性を検討した。その結果、NOS-III mRNAおよびその蛋白が全消化管粘膜で発現が見られること、エンドトキシン投与により腸管粘膜のNOS-III mRNAがdown-regulateされることが明らかとなった。以上より、重症感染症時において、NOS-III mRNAの発現の低下が腸管粘膜の血管拡張を抑制し、腸管粘膜障害や消化管機能の低下の原因となる可能性が示された。
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