研究課題/領域番号 |
08457490
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
滝川 正春 岡山大学, 歯学部, 教授 (20112063)
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研究分担者 |
服部 高子 岡山大学, 歯学部, 助手 (00228488)
高橋 浩二郎 岡山大学, 歯学部, 助教授 (00144775)
中西 徹 岡山大学, 歯学部, 助手 (30243463)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1997年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 内軟骨性骨化 / 軟骨細胞 / 骨芽細胞 / 血管内皮細胞 / 増殖 / 分化 / 遺伝子発現 / 結合組織増殖因子(CTGF) / HCS-2 / 8細胞 / レセプター / リコンビナントCTGF / 神経細胞 / 遺伝子クローニング / アンチセンスオリゴマー |
研究概要 |
1)肥大軟骨細胞特異的遺伝子hcs-24のcDNAのコード領域は結合組織増殖因子(CTGF)と完全に一致した。 2)ウサギ成長軟骨培養細胞増殖・分化系でhcs-24遺伝子の発現はin vivoと同様肥大化期に最大となった。また、軟骨細胞における発現は軟骨分化を促進するTGFβとBMPで増強した。 3)抗CTGFペプチド抗体を調製し、マウス肋軟骨骨軟骨移行部を免疫染色したところ肥大軟骨細胞と骨内の血管内皮細胞が強染した。また、関節炎の関節軟骨表層とクラスター形成部位が染まった。 4)マウス胎児の発育過程ではhcs-24/ctgfの遺伝子発現は胎生7日目で最大となりその後低下して17日で再び上昇した。 5)hcs-24遺伝子をHCS-2/8細胞に導入し過剰発現させると増殖能が亢進した。一方、血管内皮培養細胞にhcs-24のアンチセンス発現ベクターを導入すると増殖と遊走が著明に抑制された。 6)HCS-2/8細胞からCTGF/Hcs-24を精製し、また、HeLa細胞を用いて組み換え体CTGF(rCTGF)を作製した。これらCTGF/Hcs-24は軟骨細胞の増殖能、プロテオグリカン合成能およびアルカリホスファターゼ(ALP)活性と、骨芽細胞のALP活性を上昇させた。さらに、血管内皮細胞の増殖と遊走を促進した。また、抗CTGFペプチド抗体は上記の増殖促進効果を阻害した。 7)CTGF/Hcs-24を高感度で定量可能なサンドイッチELISA法を確立した。 8)rCTGFを^<125>Iで標識し、培養軟骨細胞に特異的なレセプターが存在することを見出した。また、ウサギ肋軟骨培養軟骨細胞増殖・分化系を用いてレセプターが増殖期に多く分化に伴って減少することを明らかにした。 9)hcs-24遺伝子のトランスジェニックスマウスを作成するのに成功した。 以上の結果、Hcs-24/CTGFは肥大軟骨細胞から産生され増殖軟骨細胞の増殖、成熟、肥大化を促進し、一方、骨軟骨移行部で骨側から軟骨への血管侵入を促進して内軟骨性骨化を促進すると共に、器官形成にも関与する重要な成長因子であることが示唆された。
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